金相場は軟調に推移。12月の米利上げの可能性が高まったことでドル高が進行し、ドル建て金相場の重石になった。米シカゴ連銀のエバンズ総裁が12月の利上げについて「構わないだろう」と発言したことも、ドル高につながっていると見られる。

また英国がEU離脱に際して単一市場へのアクセスを失う「ハードブレグジット」に向かうとの懸念からポンドが続落し、過去1週間の対ドルでの下落率は4%強に達したことや、ユーロドルも2カ月ぶりの安値を付けるなど、欧州通貨の対ドル相場の下落も金相場の圧迫につながっている。

CMEのフェドウオッチによると、12月13・14日のFOMCで利上げの可能性は70%織り込まれているもよう。目先は株安によるリスクオフの動きが金売りにつながりやすい構図にあるようである。米金利上昇でドル高を背景に金相場は圧迫されやすく、いまは底値を見極める時期であると考えている。

非鉄相場は総じて軟調。ドル高・株安が圧迫したと考えられる。アルミは反落したが、基調は維持しているようである。1,680ドルを明確に割り込むかに注目したい。ただし、買われすぎ感はきわめて強いと見られる。下げると1,640ドル前後まで下げることになろう。

銅も反落したが、4,800ドルは維持している。上昇余地は残っており、4,860ドルを超えるかを見極めたい。ニッケルは反落。ただし、1万300ドルのサポートは維持している。上昇余地もあり、相場はまだ崩れてはいない。亜鉛は下落し、重要なサポートだった2,300ドルを大きく下回った。2,190ドルを目指す動きになっており、基調は一気に弱気に傾いたといえよう。

原油は反落。OPECが少なくとも6カ月は生産抑制で合意する意欲を示したのに対して、余剰原油をどの程度削減できるかに対する懐疑的な見方が強まったことで売りが出た。国際エネルギー機関(IEA)は、OPECとロシアが大幅な減産で合意したとしても、需要と並行して原油供給がどの程度のペースで減少するか、はっきりしないとの見方を示している。

サウジアラビア・エネルギー産業鉱物資源省は、イスタンブールで開かれた世界エネルギー会議(WEC)後にロシアと追加会合を開く方針を発表。ただし、ロシアの石油大手ロスネフチのセチン社長は「OPECとの合意の一環で、減産や増産凍結に応じる考えはない」と表明し、同国のノバク・エネルギー相も「基本シナリオは生産水準を現状で据え置くことだ」との見方を示しており、OPEC非加盟国が減産にまで踏み込む可能性は低下したと見られる。

一方、OPECのバルキンド事務局長は原油価格について、「OPECはある特定の水準を目標に設定することは考えていない」としている。IEAは月報で、OPECとロシアが石油の大幅な減産で合意すれば、過剰供給の解消が早まる可能性があるとの見方を示している。

そのうえで、世界石油需要の伸びを17年は日量120万バレルとし、前月予想を据え置いた。16年は日量120万バレルに引き下げた。IEAは「在庫が減少し始める兆しはあるが、需給予測によれば、市場を放置した場合は過剰供給が来年上半期まで続く可能性がある」とし、「OPECが新たな目標を維持すれば、市場の均衡が早まることもあり得る」とした。

その一方で、「OPECの減産が実現した場合に市場のバランスにどのような影響を及ぼすかを現時点で予想することは難しい」とし、「リビアとナイジェリアの大幅な生産回復やイランのさらなる増加を踏まえれば、生産目標を達成するためにはサウジなど他の国が一段と減産する必要がある」と指摘した。

IEAは、世界の原油需要は減少し続け、第3四半期には4年ぶりの低水準となる日量80万バレルの伸びにとどまったとし、その理由にOECD各国や中国の需要鈍化を挙げている。一方、世界最大の原油輸出国であるサウジアラビアの産油量が9月は日量1,065万バレルと、前月の同1,063万バレルからやや増加し、引き続き高水準にとどまっていたもよう。

OPECに提出された公式統計で明らかになった。OPEC加盟国では、クウェートの産油量が9月は日量297万バレルと、前月の同298万バレルからやや減少。アラブ首長国連邦(UAE)は日量318万バレルと、同315万バレルからやや増加した。これらの状況を踏まえると、減産への道はかなり遠いようにもみえる。このあたりを市場がどのように消化するのか、今後の動向を見極める必要があるだろう。