金相場は小幅反発。株安に伴う債券高・ドル安が買いを誘った模様。8月の米新築一戸建て住宅販売件数は市場予想を上回ったが、市場の反応は限定的だったようだ。

また26日夜にはヒラリー・クリントン前国務長官と共和党候補ドナルド・トランプ氏による第1回テレビ討論会が開催されることもあり、市場は極めて神経質になっている模様。11月の米大統領選を前に、市場の不透明感は最高潮になっているようである。

トランプ氏が優位になれば、当初は金市場にはポジティブかもしれない。また目先は米利上げ先送りと米国株安が金相場を下支えるだろうが、逆にリスク資産からの巻き戻しが強まれば、金市場もその動きから逃れることはできないだろう。

また産油国会合の動きにも注意が必要である。原油相場が急落すれば、株安が誘発され、金相場にも売り圧力が掛かることになるだろう。金相場はすぐに高値を更新するよりも、いったんは下値を試す可能性が高いと考えておいたほうが無難であろう。

非鉄相場は総じて堅調。中国の製造業PMIの発表を週末に控え、様子見ムードが広がっているものの、全体の地合いはかなり強い。ただし、市場がややリスク回避的になっており、持続的な上昇になるかはきわめて不透明である。

アルミは続伸。1,660ドルまで上昇しており、想定を超える非常に強い動きになっているようである。ただし、1,700ドルを超えるにはかなりハードルが高いだろう。75日線の1,630ドルがサポート水準。銅は反落。4,850ドルを下回った。

しかし、依然として上昇基調にあり、4,820ドルを割り込むまでは強基調と判断してよいだろう。ニッケルは下げた。それでも1万470ドルを維持しており、これを割り込むまでは上昇基調維持と判断できよう。

亜鉛は反発したが、2,290ドルで打たれており、これを超えるまでは上値の重い展開との判断になるだろう。逆にこれを超えると相当強い動きになる可能性が高いだろう。

原油は大幅反発。しかし、この日の上昇には背景がないと見られる。石油市場の安定化を目指す産油国会合の動向を見極める動きから、買戻しが入ったのだろうが、あくまでポジション調整であろう。

OPECはアルジェリアで3日間開催する国際エネルギーフォーラムと並行して、ロシアなど非加盟国を交えて価格安定化に向けた非公式会合を開催する。年初水準での増産凍結を提案するサウジアラビアと制裁解除前の規模に生産を拡大したいイランの対立から、同会合では合意形成は困難との見方が広がっており、原油相場の上値は重い模様。

しかし、一方でアルジェリアのボータルファ・エネルギー相が「何も決めないで会合を終えるつもりはない」と発言したことで、生産調整に向けて何らかの進展があるかもしれないとの期待感が浮上したため、この日は買いが優勢になったとみられている。

さらに、米大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン前国務長官と共和党候補ドナルド・トランプ氏による第1回テレビ討論会を控え、ドル安が進んだことも、ドル建て原油相場の割安感につながった模様。

産油国会合でカギを握っているのは、経済制裁前の水準への産油量の回復を目指すイランである。イランは合意に積極的ではなく、合意に向けた不透明感は根強い。市場では、増産凍結は11月末のOPEC総会終了後に行われるとの予想が多い。

しかし、それまでにOPEC加盟国とロシアや米国などの非加盟は生産を増加させる公算が大きいとみられている。OPECの8月の産油量は日量3,324万バレルで、歴史的高水準にある。ロシアの生産量は過去最高となる日量1,175万バレルを記録している。

また米国の産油量は今年に入って減少傾向にあるものの、石油掘削リグ稼働数が過去13週のうち12週で増加しており、増加への転換が想定されている。さらに治安が悪化しているリビアとナイジェリアの生産が回復し、イランが増産し続ければ、11月までに供給が増加してしまうリスクもある。

そうなれば、原油価格は需給緩和を背景に下落する可能性が高まることになる。いずれにしても、まずは産油国会合の動向を見守るしかない。