金相場は5日続落。ドル高・米国債利回りの急上昇、FRBの利上げの有無など、不透明感が重石になっている模様。また再び株安になっているが、安全資産としての買いは入っていないようである。

これは金にとっては悪い市場環境にあることを示しており、近い将来にこれまでの低金利を利用して拡大してきた巻き戻しが起きる可能性があることを意味しているものと思われる。特に米国債利回りが大幅に上昇しており、これが世界的な金利上昇につながれば、日欧のマイナス金利との齟齬が市場を混乱に陥れることになるだろう。

このように考えると、株安・債券安になった場合には、リーマン・ショック時のように、金相場も一時的に下落することになりそうである。ただし、立ち上がりが早いのも金の特徴である。とはいえ、まずは下げ止まるかを確認することになるだろう。

非鉄相場は軟調な動き。8月の中国の鉱工業生産は前月から加速するなど良好な内容だったが、市場全体を押し上げるには至らなかった。現状では中国の動向はあまり材料視されていないようである。

むしろ、これまでの流れが重視されている感がある。アルミは200日線の1,565ドルまで下げてきた。これを割り込むようだと、さらに下値を試す動きにならざるを得ない。銅は4,600~4,700ドルのレンジであり、これをどちらに抜けるかがポイントになろう。

ニッケルは9,900ドルを割り込むと下げが加速するだろう。亜鉛はすでに下落トレンドに入っており、2,185ドルでサポートされるかに注目することになろう。

原油は大幅反落。国際エネルギー機関(IEA)の月報を受けて、需給不均衡への懸念が強まった。IEAは9月の石油市場月報で、「石油の供給が需要を上回る余剰状態は少なくとも来年前半まで続く」と予想し、原油安が長期化する可能性があるとの見方を示した。

中国やインドなど新興国の景気減速が背景という。月報は、原油相場が50ドル前後に低迷し始めてから1年余りが経過し、価格下落に伴う経済活性化の効果が弱まったと分析。一方でサウジアラビアをはじめとする産油国は、価格よりもシェアの維持を優先して増産を続けており、こうした状況が「今後数カ月のうちに急変することは考えづらい」と指摘している。そのうえで、石油の供給過剰状態が少なくとも2017年前半まで続くと予想した。

一方、米石油協会(API)が発表した9日までの週の石油在庫は前週比140万バレル増と、市場予想の同380万バレル増を下回ったことから、その後は下げ幅を縮小している。いずれにしても、石油相場の浮揚には需給環境の改善が不可欠である。

この意味でも、米国のリグ稼働数の状況や産油量、さらにOPEC加盟・非加盟国が増産凍結で合意できるのかを確認することになろう。また、目先はドル高基調が原油相場の頭を抑えることも念頭に入れておきたい。