金相場は3日続伸。米国経済指標の悪化で早期利上げ観測が後退する中、ドル安進行に伴う割安感を背景に買われた模様。

8月の米ISM非製造業景況指数が51.4と、前月の55.5から低下し、市場予想の55.0も下回り、2010年2月以来の低水準となった。これを受けて、ドルが対ユーロで急落し、ドル建て金相場に割安感が広がった。

先週発表の8月の雇用統計も利上げを確実にする内容ではなかったことや、ISM製造業・非製造業景況感指数が大きく低下していることもあり、9月利上げへの警戒感が一段と後退しているようである。9月利上げはないと考えてよいだろう。

これにより、金相場にはきわめてポジティブな市場環境になったといえよう。これまでの見通しを変える理由はなく、むしろ上昇基調がさらに強化される展開になっている。

非鉄相場はおおむね堅調。ただし、これまで堅調だった亜鉛が売られている。銅は在庫の増加が相場の重石となっており、供給過剰に対する懸念もあるが、下落基調は徐々に緩和しており、4,600ドル台で底値固めになっている感もある。

またニッケルは5日続伸し、アルミは反発した。非鉄相場は銅を中心に長期的には需給ひっ迫懸念が強いとみている。そろそろ底値圏にあると考えている。

原油は続伸。主要産油国による生産調整への期待は後退したが、米エネルギー調査会社ジェンスケープが、WTIの受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫が前週比70万バレル減少したとしたことで買戻しが入った模様。

サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相とロシアのノバク・エネルギー相が、原油価格の安定化に向けて協力することで合意し、石油市況を監視する作業部会を共同で立ち上げ、行き過ぎた市場変動の抑制を目指すとしている。

しかし、増産凍結合意にはほど遠いとの見方は根強い。OPEC加盟国やロシアなど非加盟国は26~28日にアルジェリアで会合を開くが、市場参加者の多くは合意には懐疑的である。また、原油価格が上昇すれば、米国のシェールオイルの増産が進むとの見方もあり、原油相場は上値を追いづらくなっているようである。またイランは日量400万バレルまで増産する方針を維持しており、ナイジェリアも生産回復を図っているとみられる。

こうなると、なかなか上値を追いづらいが、一方で下値を売り込む動きもしづらいと考えられよう。さらにドル安基調はドル建て原油相場を下支えする。14年7月以降の原油安の一因にドル高が背景にある。

これが反転すれば、少なくとも為替要因で下落に転じることはないだろう。徐々に下値を固めながら、上値を試す展開に移行するのではないかと考えている。