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金相場はドル高・ユーロ安に伴う割高感などが一因となり反落
江守 哲
コモディティ デイリーコメント
貴金属、原油を中心とした商品(コモディティ)マーケットの要点をまとめたデイリーコメント。コモディティマーケットに精通した江守氏の鋭い着眼点に注目。

金相場はドル高・ユーロ安に伴う割高感などが一因となり反落

2016/8/25
金相場はドル高・ユーロ安に伴う割高感などが一因となり反落。米国株は下げているが、リスク回避の買いが入らず、むしろ為替相場の動向が材料視されている模様。
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金相場はドル高・ユーロ安に伴う割高感などが一因となり反落。米国株は下げているが、リスク回避の買いが入らず、むしろ為替相場の動向が材料視されている模様。

最近、FRB関係者が早期利上げに前向きな発言を行っており、これがドル高につながっているとみられる。ただし、株安がドル高につながったとすれば、ドルが依然としてリスク回避先通貨として見られていることになろう。

イエレン議長が講演で、利上げ観測を追認するようであれば、ドルの上昇が金融市場全般を混乱に陥らせる可能性が高まることになろう。その際には、一時的に金を中心とした貴金属にも売りが出る可能性があろう。ただし、押し目は長期的には買い場になるとの見方は全く変わらない。

7月の米中古住宅販売件数が年換算で前月比3.2%減の539万戸となり、市場予想の551万戸も下回ったが、市場の反応は鈍かった。市場における9月の利上げ確率は21%、年末までに少なくとも1回の利上げがある確率は50%となっている。

非鉄相場は総じて下落。銅が4日続落し、6月下旬以来、約2カ月ぶりの安値で引けた。ペルーの鉱山の供給量が伸びていることや、アジア地域の在庫増が圧迫しているようである。

非鉄金属の地合いは急速に悪化し始めた感がある。アルミは辛うじて重要なサポートである1,640ドルを維持したが、これを割り込めば全く異なる動きに転じることになろう。1,600ドルにある長期サポートまで下げてもおかしくないだろう。

銅は4,700ドルを割り込んで、下落基調入りが鮮明となっている模様。これが米国のみならず、中国を含めた世界景気の将来の動きを示しているのであれば、きわめて強い懸念材料となろう。

「銅は景気の先行指標」と呼ばれて久しいが、実際にそうだったということになるのか、要注目である。目先のサポートは6月上旬につけた4,500ドル前後の水準だが、これを割り込むようであれば、これまでの見方を変える必要が出てこよう。

ニッケルも1万ドルちょうどまで下げている。長期トレンドのサポートは9,620ドルにあるが、これを割り込めばやり直しであろう。その場合には、9,000ドルまでの下げは覚悟する必要があろう。

来週発表の中国PMIはすでに節目の50を割り込んでいるが、さらに低下すれば、市場センチメントが悪化し、非鉄相場の調整がさらに進む可能性は否定できない。一方、スイス資源大手グレンコアが発表した16年上半期決算は、売上高が前年同期比6.0%減となり、純損益は3億6,900万ドルの赤字だった。前年同期の6億7,600万ドルの赤字からは赤字幅は縮小した。

コモディティの下落から減収となったが、税還付の影響で赤字幅は縮小したという。同社CEOは「既に40億〜50億ドル規模の資産売却目標をおおむね達成した」としている。

原油は急落。米国の原油在庫が予想外の大幅増となったことから、供給過剰懸念が再燃したようだ。米エネルギー情報局(EIA)によると、先週の原油在庫は前週比250万バレル増だった。市場予想は50万バレル減だった。ディスティレート在庫も増加し、原油相場を押し下げた。ただし、ガソリン在庫は市場予想の120万バレル減に対して横ばいだったことから、ガソリン相場は続伸している。

一方、米国内の産油量は小幅減少。最近の石油掘削リグ稼働数の増加にもかかわらず、産油量が増加していない点は下支え要因であろう。またドルが対ユーロで上昇していることで、ドル建て原油相場の割高感が強まったとみられる。

OPECが増産凍結を実施するとの観測を背景に過去2週間で大幅上昇となっていたが、その背景には投機筋の買戻しが背景にあろう。そのため、ここからの判断は非常に難しい。

イランがOPECによる市場の安定化に向けた協調行動に理解を示しているとの報道がある一方で、非公式会合への参加を決めたわけではないとの報道もある。いずれにしても、過去の経緯からすれば、OPEC非公式会合で主要産油国による増産凍結に向けた合意が実現する可能性は低そうである。

46.50ドルを割り込むまでは上昇トレンドと判断できるが、買われすぎ感も強く、いったん調整する可能性も否定できない。ただし、チャート上は重要な移動平均線が収斂する形となっており、数週間以内に明確な方向が出てくる可能性が高いだろう。

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