金相場は6日続伸。ユーロドルの上昇が材料視されている模様。その背景には米国経済への懸念があると見られる。

「米GDPショック」ともいえるドル安が市場を不安定にしていると見られ、この流れは今後市場の変動を大きくする可能性が高まっている。株式や原油などのリスク資産が続落しており、安全資産である金に買いが入りやすい地合いにある見られることも、金相場を押し上げる要因となっているようである。

また米利上げの先送り観測が強まっているようである。米ダラス連銀のカプラン総裁が「利上げは慎重に進めるべき」と発言するなど、FRB高官から同様の発言が相次いでおり、これも金相場には追い風であると考えられる。

株価の過熱感の解消が進む形で下落すれば、投資家心理がさらに悪化することが想定される。世界最大の金ETF(上場投資信託)であるSPDRゴールド・トラストの1日時点の金保有高が1日としては6月下旬以来の大幅な増加を記録するなど、投資家は金投資を復活させているようである。金相場は1,400ドルを目指す展開になりつつある。

非鉄相場はおおむね軟調。先週末発表の米GDPをきっかけとした景気悪化へ懸念が台頭しているようである。ドル安基調はサポート要因のはずだが、いまは「悪いドル安」と見られることから、むしろ嫌気されていると見られる。

また原油相場の下落も悪材料視されているようで、上値は重い。水準はまだかなり高いことから、辛うじてサポートされているものの、中国景気の悪化への懸念が高まれば、調整モードに入る可能性も否定できない。

原油は下落。世界的な供給過剰感が一因となって売られ、中心限月ベースで4月7日以来、約4カ月ぶりの安値を付けている。OPECの生産量が過去最高水準に達する一方、米国内の石油掘削リグ稼働数が増加傾向にあり、世界的な供給過剰感が広がっているようである。

原油相場は節目の40ドルを割り込んでおり、基調は再び下向きになっていると見られる。ドル安傾向はほとんど材料視されていないようである。

原油相場は5月末から6月にかけて、カナダやナイジェリア、リビアでの供給混乱に加え、ベネズエラの経済危機などによる減産懸念が一因となり50ドルの節目を上回った。しかし、相場上昇がリグ稼働数の回復につながり、供給増を促した格好となっているようである。また世界的に燃料は過剰在庫状態にあることも嫌気されているようである。

さらにサウジアラビアがアジア向け顧客の販売価格を引き下げたことで、新たな価格競争や市場シェア確保の動きを想起させており、これも原油相場の押し下げにつながっていると見られる。

ヘッジファンドや投機筋は弱気な見通しに基づき、ショートを積み上げていると見られる。30ドル割れを試すとは考えにくいものの、35ドル程度まではさげてもおかしくないだろう。

米石油協会(API)が引け後に発表した、7月29日までの週の原油在庫は前週比134万バレル減だった。オクラホマ州クッシングの在庫は同130万バレル減だった。ガソリン在庫は同45万バレル減、ディスティレート在庫は同53万9,000バレル増。