金相場は反落。ユーロ安に伴う割高感が嫌気されている模様。米国株が堅調に推移する中、ドル高基調が進んでいるようだが、この背景が欧州通貨・新興国通貨安であるところに、リスクの存在を感じる。

FBRは7月のFOMCで利上げを見送るだろうが、これがドルの下落につながる可能性はなさそうである。そうであれば、現状の欧州通貨安が続くことで、金相場にはネガティブに作用することになる。

しかし、欧州通貨安はドル高要因であり、ドル高は米国株にはきわめてネガティブであることを考慮すれば、今後のドル高はむしろ金買いのチャンスととらえることも可能であろう。

7月の英購買担当者景況指数(PMI)速報値がサービス業と製造業を合わせた総合指数が前月を4.7ポイント下回る47.7と、7年3カ月ぶりの水準に低下し、ポンド安となったことは、ポンド建て金相場の上昇につながり、むしろ金相場にはポジティブな材料と捉えることも可能であろう。

世界的な低金利の状況も考慮すれば、金相場は本格的な上昇に向かうのは時間の問題であろう。また米大統領選を控え、選挙戦が混乱すれば、これも金相場にはポジティブに作用することになろう。

非鉄相場は軟調。全般的に上値が重くなっている。これまでの堅調地合いがやや一服する展開にあるといえる。ドルの上昇も重石になっているようである。

すでに値固めは完了したと考えられるが、一方で銅が節目の5,000ドルを維持できていないことを考慮すれば、上値追いには相応の材料が必要といえるだろう。ニッケルや亜鉛は独自材料で上げてきたが、それ以外のメタルについては現時点で相場を押し上げる明確な材料は見当たらないと考えられる。外部要因に依存する展開が今後も続くことになろう。

原油は下落。米国内の石油掘削リグ稼働数が4週連続で増加したことが嫌気されたようだ。米国内の石油掘削リグ稼働数は前週比14基増の371基。前年同期は659基だった。

リグ稼働数の増加で産油量の増加が懸念され始めている。また世界の石油供給量の調整が進まないことも、上値を抑える要因になっている模様。在庫も潤沢であり、現時点で上値を追うのはかなり困難であろう。

またドル指数が約4カ月ぶり高値を付けたことも原油相場の圧迫要因になっているといえよう。英国のEU離脱決定をきっかけに、欧州通貨が下落している。これをきっかけにしたドル高・原油安の構図が出来上がりつつあるようである。これは、リスクオフを促す要因になるだけに、要注意である。50ドルを上値とした原油相場の調整が続いているが、現時点でこれが止まる兆しはないと見られる。

NYMEX・WTI原油先物市場における投機筋のポジションは、買い越し幅が15万6,804枚となり、前週の18万469枚から急減している。ロングは増えているが、それ以上にショートが増えている。弱気な見方が増えてきていると考えられる点には要注意である。

この時期に弱気な市場展開になることは想定しづらいが、2008年当時と値動きパターンがきわめて似ている点には要注意であろう。当時は、7月13日に147ドルをつけたあと、そのまま下落基調が続き、年末には30ドル台にまで急落した。

価格水準が違いすぎるため、比較は難しいが、少なくとも値動きパターンは似ている。ガソリン相場の低迷もあり、現状で上昇を期待するのはかなり困難と言わざるを得ないだろう。