金相場は安値拾いの買いが入ったようだ。またユーロ安も上値を抑える要因と見られるが、米国株が下落したことで安全資産としての買いが入っているようである。また1,300ドルのサポートラインを維持したことも、押し目買いを誘った可能性がある。

米国経済指標は堅調だったが、金の売り材料にはならなかったようだ。6月の中古住宅販売件数は前月比1.1%増と、市場予想の0.5%減に反して拡大。米コンファレンス・ボードが公表した6月の景気先行指標総合指数も前月比0.3%上昇と、市場予想の0.2%上昇を上回った。16日までの週の新規失業保険申請は25万3,000件と、前週比1,000件減少。市場予想の26万5,000件を下回った。同申請件数の4週平均は25万7,750件で、前週比1,250件減だった。またシカゴ連銀発表の6月の全米活動指数(CFNAI)はプラス0.16と、前月のマイナス0.56から改善した。

ECB理事会では政策金利の据え置きを決定したが、金相場の反応は限定的だった模様。9月の理事会がより重要になりつつあり、一段の量的緩和を行うとの観測が高まっているが、これがユーロ安を促すようであれば、逆に米国株にはドル高が逆風になることも想定され、金の安全資産としての価値が高まることも考えられよう。

また黒田日銀総裁が「ヘリコプターマネー」の導入を否定したとの報道は円高を促すことになり、これもドル建て金相場を支えると考えられる。金相場は再び上向きになりつつあると見られる。長期的な視点を忘れずにみていくことが肝要であろう。

非鉄相場は全般的にやや上値の重い展開。アルミが急落し、節目の1,600ドルまで下げている。これまでの上昇一辺倒の動きに陰りが見られ始めており、やや警戒感も出てきている。

銅は高値を維持しているが、上値が重くなっている。いったんは調整してもおかしくないだろう。米国株の不安定さやドル高基調が非鉄相場の重石になる可能性がある。

原油は反落。石油精製品の供給過剰懸念が強まっていることが嫌気されている模様。前日発表された米エネルギー情報局(EIA)の石油在庫統計で、ガソリン在庫が前週比90万バレル増と、市場予想に反して小幅ながら増加したことが嫌気されていると見られる。

夏のドライブシーズンにもかかわらず、ガソリン在庫が増加している状況はネガティブ要因といえよう。また原油在庫も減少はしたものの、米国内の在庫全体としては依然として記録的な水準にあることも相場の重石になっているようである。さらに米国内の産油量が増加していることも、原油相場の重石になっている模様。さらにドル高基調が鮮明と見られ、これもドル建て原油相場の上値を抑える要因になる。

このように考えると、WTIが上向くのは困難との結論になる。この時期は通常は上向かなければならないはずだが、そうなっていないところに、現在の原油相場が抱える問題の大きさがうかがえる。直近安値を下回っていることもあり、目先は42ドル割れまで下落する可能性もあるだろう。上昇基調への転換には少なくとも47ドルは必要であろう。