金相場は続落。下げ幅は一時2%近くに達するなど、売りが優勢になっているようである。英国の次期首相が決まり、同国の政治の不透明感が後退したことや、日英の景気対策への期待が回復したことにより、安全資産としての金には買いが入りにくくなっていると見られる。

また米国株は過去最高値を更新するなど、投資家のリスク選好の動きが鮮明になりつつあると見られる。日本では財政刺激策への期待が高まる一方、イングランド銀行(英中央銀行)が14日にも利下げを決める可能性があり、市場の関心は金市場から金融市場に移りつつある模様。

このような状況の中、金相場は当面は軟調に推移する可能性がある。金相場のサポートは1,316ドル、1,295ドルと考えている。いまは日柄調整の期間であり、当面は上値が重くなりやすいが、1,300ドルを大幅に下回るまでは、基調は変わらないと考えられる。

銀も同様に18ドル、プラチナは1,025ドルがサポートと考えている。非鉄は総じて堅調に推移。米国株の上昇に見られるように、投資家のリスク許容度が回復する中、非鉄相場にも買いが入っているようである。

非鉄相場の地合いは明らかに好転しており、高値をさらに目指す可能性が高まっていると見られる。今週末には中国の重要経済指標の発表などが控えているが、その内容が悪化しなければ、これを好感する形で上昇することも十分に想定されよう。

ニッケルはフィリピン政府による鉱山の操業規制が引き続き材料視され、昨年10月末以来、約8カ月半ぶりの高値をつけている。また亜鉛も鉱山閉鎖などによる需給逼迫懸念が広がっていると見られ、昨年6月前半以来、約1年1カ月ぶりの高値をつけた。

英国の次期首相が決まったことで、EU離脱決定に伴う世界経済の先行き不安も後退しており、非鉄は買われやすい地合いが続きそうだ。

原油は急伸。前日比では約5%高と、約3カ月ぶりの大幅上昇となった。前日は約2カ月ぶりの安値に急落していたが、売られ過ぎ感からテクニカル要因による買いが入っている。

さらに最近積み上がっていたショートの買い戻しも加わったもよう。ドル安・ユーロ高が進行し、ドル建て原油相場の割安感が強まったことも買いを促している。

一方、参院選の与党圧勝に伴う日本の景気対策への期待や、英国の次期首相選出などで世界経済の先行き不安が和らぎ、投資家心理が改善したこともリスク資産への資金流入につながっているようである。

さらに原油在庫の減少観測も支援材料。原油在庫は8週連続の減少が見込まれている。市場予想では、8日までの週の米原油在庫は前週比300万バレル減となる見込み。ガソリン在庫は同40万バレル減、ディスティレート在庫は同30万バレル増が予想されている。

一方、OPECは来年までに原油市場の需給が均衡する公算が大きいとの見通しを示している。さらに米エネルギー情報局(EIA)は17年の同国石油需要見通しを上方修正。これらも相場の支援材料となっているようである。

WTIは46ドルを回復したため、下落トレンドからの反転の可能性が高まっている。47.50ドルを超えると基調転換と判断することになろう。ただし、安易に上値を買うのは控えたい。十分に上昇が期待できる状況になるまでは、慌てる必要はないと考えている。

ガソリン相場も底打ちから戻りを試すステージに入ったが、基調反転にはまだ程遠い。これも原油をロングにするのをためらわせることになるだろう。ガソリン相場が戻せば、自信をもってロングに向かうことができるだろう。