金相場は続落。強い内容の米雇用統計や中銀の一段の金融緩和見通しを受けた株高が安全資産の売りにつながった模様。一方で、英国のEU離脱への懸念が下支え要因になっているようだ。

S&P500が過去最高値を更新したが、そのわりに金相場の下げは小さい。投資家の米国株買いの理由が、低金利下におけるディフェンシブ株としての高配当株への投資という動きであることもあり、低金利下にある中では金も売られにくいようである。

米国債利回りも低水準を維持しており、さらに追加利上げの可能性もきわめて低いと見られる。金を売る理由は見当たらないのではないだろうか。

米カンザスシティー連銀のジョージ総裁は「米国金利が低すぎる」とし、FOMCで利上げ支持を再開する意向を示唆しているが、株高を維持する必要があることを考えると、実際に利上げは困難であろう。

また金/原油レシオは上昇を続けている。これが何を意味しているのか。将来の株安を示唆しているとすれば、要注意である。

非鉄は総じて堅調に推移。米雇用統計が予想を上回る良好な内容だったことや、米国株が高値を維持していることなどが好感されている。ドル高基調の中でも堅調さを維持しており、非鉄相場の地合い好転の動きが感じられる。

一方で今週末には中国の重要経済指標の発表なども控えており、その内容には注意が必要であろう。市場では、中国の景気刺激策への期待感もあるようだ。

またニッケルは1万ドルを回復している。環境規制の強化を進めるフィリピン政府が2鉱山の操業一時差し止めを命じたことが材料視されているという。

原油は反落した。供給過剰懸念が強まっており、株高でも買われなくなっている。高水準の米ガソリン在庫や米国内の石油掘削リグ稼働数が増加していることなどが嫌気されている。これまで50ドルが上値となっていたが、夏場の上昇基調に入ったと考えていたこともあり、45ドルを維持できなかったことには意外感もある。このまま40ドルを割り込むところまで下落するとは考えにくいものの、材料不足でもあり、いったんは下値を試す可能性が高まるのかもしれない。

WTI原油は上昇基調への回帰には少なくとも46ドルを回復することが必要であろう。売られすぎになっているため、材料次第ではすぐに上昇できる状況ではある。ただし、テクニカル的にはかなり弱い動きといえる。やはり強材料が不可欠と言わざるを得ないだろう。まずはガソリン相場の底打ちが必要であろう。