金相場は続伸。英国のEU離脱決定を背景に投資家心理が悪化しており、株価の下落に対して安全資産である金が買われている模様。欧州の問題は長期化すると見られており、その意味でも金投資を長期的に行うことは理に適っていると考えられよう。短期投資とは切り離して、長期で考えることが肝要であろう。

またポンドやユーロ安を背景に、これらの通貨建ての金相場も上昇している。海外では金相場の上昇局面を買う順張り投資が一般的であり、現在のような通貨安にドル建て金相場の上昇が一度に見られるケースでは買いが入りやすい傾向がある。

一方で、FRBによる利上げは当面ないと見られている。この点も金利のつかない金にはポジティブな材料であると考えられよう。また実質金利が低下しやすい地合いでもあり、これも金相場を押し上げることになるだろう。

世界最大の金上場投資信託(ETF)であるSPDRゴールド・トラストの保有高は13年7月以来の高水準に達している。一方、香港から中国本土への5月の金純輸入量は115.29トンと、4月の68.76トンから約68%増加。これは昨年12月以来の大きさ。5月の総輸入量は約65%増の121.71トンだった。

非鉄は銅が反発。このような不透明化状況の中での上昇にはやや違和感があるように思われる。4,700ドルを回復しており、英国のEU離脱の影響はあまり見られていないようである。

ただし、アルミは大幅続落となっており、これまで上昇していた反動がみられる。市場では、中国経済の改善への期待感が高まっているとの指摘もあるが、あまりに楽観的であろう。

中国人民銀行(中央銀行)は16年金融安定報告で「国内債務と金融リスクはコントロールされている」と、今後も慎重な金融政策と積極的な財政政策を継続する方針を示している。

ただし、「企業債務リスクは増大している」と認めている。中国の企業債務の対GDP比はすでに160%を超えており、国際決済銀行(BIS)が警戒水準としている90%を大きく上回っている。

原油は大幅続落。英国のEU離脱決定による不透明感を背景に売りが優勢となっているようである。またドル高基調も重石になっていると見られる。

米オクラホマ州クッシングの原油在庫は前週から130万バレル減少したもようだが、影響は限定的だった模様。世界経済への懸念が高まりつつあり、石油需要の増加見通しが揺らぐ可能性もあろう。

株安傾向が続けば、リスクオフの動きが原油安を誘発することになるだろう。また先物市場での投機筋のロングポジションが依然として高水準にあることも売りを誘いやすいようである。

WTIが節目の50ドルを維持できていないことも、投資家の売りにつながる可能性があろう。米国内の産油量は減少傾向にあるが、いまは世界情勢の動向が優先されることになるだろう。WTIは46ドルにあるサポートを維持できれば、上昇基調が維持されていると判断できるだろう。ただし、割り込んでしまえば、再び節目の40ドルを試す動きにならざるを得ないだろう。