金は急伸。英国のEU離脱決定を受けて買いが入り、14年7月11日以来、約2年ぶりの高値を付けた。市場が予想していた逆の結果になったことも、市場に大きなショックを与えているようである。

株安・欧州通貨安により、投資家のリスク回避の動きが強くなっているが、この動きはしばらく続くと考えておくべきであろう。ちなみに、この日のCOMEX金先物の出来高は57万6850枚と、過去2番目の水準を記録。

投資家の金市場への関心が高まっていることがうかがえよう。1,350ドルの節目を超えると、意外に短期間で1,400ドルを試す可能性もあるだろう。一方、ポンドの下落でポンド建て金価格は前日比14%高の961.82ポンドをつけている。一時1,019.03ポンドまで上昇する場面があった。

またユーロ建てでは同7.3%高の1,182.47ユーロで、一時1,244.34ユーロまで上げた。ロンドン市内では、小口投資家の金貨や金塊への需要が急増し、一部で在庫が逼迫しているとの報道もある。今後の英国のEU離脱に伴う市場への影響を注視するしかないが、金投資はやはり長期的なテーマである。

今後、大きな金融市場の調整が起きる可能性がある。「2016年には何かがある」と言い続けてきたが、それが英国のEU離脱をきっかけとした株価暴落だとすれば、金相場の本格的な上昇は始まったばかりともいえるだろう。

非鉄は反落した。銅は4,600ドル台で推移した。23日に実施された英国民投票では、事前の世論調査に反してEU離脱」が多数となった。

これを受けて、金融市場は一時ショック状態となり、非鉄市場にも影響が及んだが市場では非鉄相場への影響は限定的との指摘もある。

しかし、投資家心理が悪化すれば、非鉄市場もその影響は免れないだろう。安易な楽観は避けるべきであり、他のコモディティ市場の動向にも注意しておきたい。

原油は急落。英国の国民投票でEU離脱派が勝利したことを受けて、投資家のリスク回避姿勢が強まったようだ。市場では、残留派が勝利するとの見方が直近では強まっていたこともあり、離脱派勝利のショックは大きかったようだ。

ドル指数が約2%上昇し、08年以来の高水準を記録したことや、ポンドやユーロが急落したことで、ドル建て原油価格の割高感が強まったことも、原油相場を押し下げることになった模様。

市場では、08年のようなパニック相場になることはないとの見方が多いようだが、そのような楽観的な見方には根拠がないと思われる。常にリスクがあることを念頭に入れておくことが肝要である。

最新週の米国内掘削リグ稼働数が前週比7基減と、4週間ぶりに減少したが、市場の反応はほとんどなかった。原油市場は、英国のEU離脱を受けて、やや主体性を失った動きにあると見られる。当面はこの材料の消化に時間を要するだろう。

株安傾向が続けば、原油相場が上値を試すのは難しくなろう。46ドルが最重要サポートであろう。この水準を割り込めば、原油需給などの材料を無視する形で下げが加速することになるだろう。金融市場の動向次第の展開にあることを理解しておく必要があろう。