金は4日続落。英国民投票を前に、利益確定やポジション調整の売りが出ている模様。英国のEU離脱の是非を問う国民投票については、先週発表された世論調査で残留派が優勢と伝えられると、株価の反発やユーロ・ポンドの上昇がみられるようになり、安全資産である金から資金が流出する展開になっているようだ。実際に残留とあれば、一段安となる可能性は十分にあろう。

COMEX金先物市場でも投機筋の買いが積み上がっており、手仕舞い売りが出やすい地合いにあることも、下落に拍車をかける可能性がある。しかし、ポイントはその後の動きである。押し目を形成すれば、そこは買い場となるのではないだろうか。

米国のドル安政策が為替変動の根幹にあると見られ、金には買い安心感があると考えられる。また日欧のマイナス金利も金投資を促しやすい状況に変わりないだろう。市場では、EU残留に傾きつつあり、それを前提に動き始めている感も見られているようである。

状況を見極めつつも、基本は押し目買いスタンスを継続することになるだろう。残留によりポンド・ユーロ高がドル安を誘発すれば、ドル建て金価格は意外に下げない可能性もあるだろう。

非鉄は総じて堅調。英国民投票を翌日に控える中、ドル安基調が下値を支える状況にあると考えられる。残留となれば、一時的に買いが入りそうだが、その後は根本的な問題、つまり需給動向に目が移り、上値を抑えられることが想定される。

銅が最も上値が重い印象だが、長期トレンドを回復するには4,850ドル超えが必要であろう。

原油は続落。ドル安基調だったものの、市場は在庫統計を嫌気した。米エネルギー情報局(EIA)発表の原油在庫が予想を下回る減少幅になったことが売り材料視されたようだ。米石油協会(API)が前日に発表した統計では、最新週の原油在庫が予想を大幅に上回る減少になったことで、朝方は買いが優勢となり、50ドルを上回る水準で推移していた。

しかし、その後はEIA在庫統計が市場予想を下回る結果になったことで売りが出た模様。ガソリンやヒーティングオイルも下落している。EIA在庫統計では、17日までの週の原油在庫が前週比91万7,000バレルの減と、5週連続の減少ではあったが、市場予想の同170万バレル減を下回った。API発表の週間統計では520万バレル減だった。

米国内のガソリン需要は過去4週間で前年同期比3.9%増加したが、ガソリン在庫は前週比62万バレル増、ディスティレートは同15万バレル増となっており、在庫が増えたことが嫌気されていると見られる。

一方、注目していた原油生産量は日量867万7,000バレルとなり、前週の同871万6,000バレルから減少している。石油掘削リグ稼働数は増加しているが、産油量は伸びていない。

現状の50ドル前後の水準では、積極的に産油量を増やす動きは見られないようである。60ドルに回復する過程で増加がみられるようであれば、その時点で増加に転じる水準を確認することになるだろう。

一方、サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は、原油相場の回復後にサウジが石油需給の調整役に復帰する可能性があるとの考えを示している。