金は続伸。英国のEU残留・離脱の是非を問う国民投票を23日に控える中、警戒感が強まっており、株価が急落。投資家のリスク回避姿勢が強まる中で、安全資産である金が買われる動きが鮮明となっているようである。

14・15日のFOMCでの利上げは見送られるとの見方も、金にはポジティブな材料になっている。英国不安を背景にドル買い/ポンド・ユーロ売りが進行しており、金は買われにくくなるはずだが、いまは通貨の側面よりも不透明感による質への逃避が優先されているようである。

1,300ドルの節目が近づいている状況だが、英国の状況次第では金相場の急落も十分に想定されよう。この点を常に念頭に入れたうえで、慎重に対応することが肝要であろう。ボラティリティが高くなることも想定されるため、高値つかみは避けるようにしたい。

非鉄は堅調に推移した。原油安やドル高、株安だが、これまでの軟調さが逆に買戻しにつながっているようである。ただし、中国経済の先行き不安もあり、上値を追う状況にはないだろう。

世界の政治・経済について、世界的に懸念が高まっていると見られる。上昇に転じるにはあまりにハードルが高いように感じられる。

原油は3日続落。世界経済の先行き不透明感や、中国のエネルギー需要の減退懸念などが売り材料になったもよう。英国でのEU離脱の是非を問う国民投票の実施が23日に迫る中、市場では警戒感が広がっている模様。

中国の5月の鉱工業生産や小売売上高などが伸び悩み、中国の景気減速が改めて意識されていることも、同国のエネルギー需要の減退懸念につながっているようである。

また米国内の石油掘削リグ稼働数が2週連続で増加し、産油量が再び増加するとの懸念も圧迫要因となっているようである。一方、ナイジェリアの原油生産量が武装勢力による石油施設への攻撃などで落ち込み、5月のOPEC産油量が前月から減少したことは下値を支える要因になっている模様。

しかし、米国のガソリン相場の低迷が顕著である。ヒーティングオイルとのスプレッドは軟調に推移しており、ガソリン需要期である今の時期にこのような動きになるのは、ある意味異例であると言えよう。

それだけガソリン需要が弱いとすれば、原油相場だけが上昇するのは難しいだろう。米エネルギー情報局(EIA)は、原油相場の持ち直しにもかかわらず、7月のシェールオイルの生産量が7カ月連続で減少するとの見方を示している。シェールオイル生産量は日量11万8,000バレル減の同472万3,000バレルとなる見通し。

一方、OPECは、ナイジェリアやカナダでの一部生産停止により、原油相場は下半期に一段と均衡するとの見通しを示している。5月の産油量は、ナイジェリアを中心に加盟国の産油量が日量10万バレル減少したとしている。OPECの生産量が5月のペースを維持した場合、下期には日量16万バレルの供給不足となるとしている。第1四半期には日量259万バレルの供給過剰だった。

OPECの5月の産油量は前月比日量9万9,800バレル減の3,236万1,000バレルだった。イランやサウジアラビアなどは増加したが、武装勢力による石油施設破壊が相次ぐナイジェリアで大幅に生産量が落ち込んだことで、全体で減少となった。

イランは8万9,200バレル増の356万2,000バレルに増加したが、増加幅は4月に比べると大幅に縮小した。サウジは8万4,000バレル増の1,024万1,000バレル、クウェートは9万3,300バレル増の274万バレルで、加盟国の中で最も増加幅が大きかった。

ナイジェリアは25万1,400バレル減の142万4,000バレルと減産幅が急拡大した。ベネズエラも6万9,000バレル減の218万8,000バレル、イラクは6万0100バレル減の428万1,000バレルで、減少している国の財政はさらに圧迫されることになるだろう。