金は続伸。3週ぶりの高値を付けた。投資家のリスク回避姿勢から安全資産である金へ資金シフトが加速しているようである。

EU離脱の是非をめぐる英国民投票を23日に控える中、投資家のリスク回避姿勢はさらに強まりを見せていると考えられ、金相場は当面下支えられるだろう。14・15日のFOMCでの利上げもない見通しであり、こうなると金相場は1,300ドルを一時的に上回る可能性もある。

さらにFOMC後のイエレンFRB議長の記者会見やFRB関係者の利上げペースに関する見通しで、7月利上げの可能性が低下すれば、さらにドル売りが進み、ドル建て金相場の上昇につながることも想定される。

またリスク回避姿勢から債券利回りが低下していることも、金相場の押し上げ材料と見られる。いまは金相場にはポジティブな状況にあることを理解しておく必要があろう。

世界最大の金上場投資信託(ETF)であるSPDRゴールド・トラストの金保有高は13年10月以来の高水準となっている。

非鉄は続落。銅は4,500ドル割れ目前の水準にある。LME在庫の増加も圧迫要因だった。また高値を付けていたアルミも1,600ドルを前に失速している。ただし、ニッケルと亜鉛は小幅に上昇している。一方、原油は下落しており、銅相場は上昇要因が見当たらない状況にある模様。銅が上昇しなければ、他の非鉄銘柄も上昇しづらい。

原油は大幅続落。米国内の石油掘削リグ稼働数が2週連続で増加したことや、ドル高が圧迫材料だったようだ。また株安も心理的な下押し要因になっていると考えられる。

10日時点の米国内の石油リグ稼働数は前週比で3基増加した。前週は9基増だった。これまでは、リグ稼働数の減少を背景とした産油量の減少が原油相場の押し上げ要因だったが、これが転換していることが、市場を圧迫し始めているようである。

このままリグ稼働数が回復し、産油量が増えるようだと、50ドルを大きく上回るのは難しいとの判断になる。これまでのナイジェリアでの武力勢力による石油施設攻撃やカナダの産油地帯での大規模な森林火災を受けた供給懸念などはすでに古い材料になりつつあり、米国の産油量の動向への注目度が高まることが想定される。当面は上値の重い動きく一方、下値がどの水準になるのかを見極める展開になろう。

またリスクオフムードが強まることも想定されるため、その場合には原油も下げる可能性が高いと見られる。また米国内のガソリン需要の低迷とガソリン先物の下落も原油を圧迫しやすくこれらの動向にも注意が必要である。