金は3週ぶりの高値に上昇。米国債利回りの低下や世界的な株安、米利上げ観測の後退などは支援材料となったようだ。弱い米雇用統計と直近の利上げ期待を抑制したイエレンFRB議長発言がドルの上値を抑えているようである。

これを受けて、金相場は1,200ドルの節目を維持して回復基調にあると見られる。また米国債への資金シフトで利回りが低下していることも、金相場の上昇を促している面があろう。

節目の1,300ドルをすぐに上抜けるのは難しいだろうが、市場が混乱すれば情勢は変わることになるだろう。いずれにしても、金の保有が資産保全になると期待できることを念頭に入れておく必要があるだろう。

14・15日のFOMCと15・16日の日銀金融政策決定会合は平穏に終わるとみられているが、23日の英国のEU離脱に関する国民投票は市場の混乱をもたらす可能性があるだけに要注意である。

非鉄は軟調な展開。銅は一時節目の4,500ドルを割り込むなど、再び下値を目指す流れにある模様。米国の堅調な雇用関連統計を背景にドルが上昇したことが圧迫しているようである。

5月の中国の銅輸入は前年同月比19.4%増の43万トンと堅調だったが、あまり材料視されていないようだ。ただし、前月比では4.4%減少した。1─5月の銅輸入は前年同月比22.1%増の231万トンとなっている。

原油は4日ぶりに反落。年初来高値を付けたこともあり、売りが出やすい状況にあるようだ。またドルが上昇したことも圧迫した模様。ナイジェリアの石油産業に対する武装勢力の攻撃懸念などが、引き続き供給に打撃を与える可能性が指摘されている。

しかし、気になるのが、米国の産油量の増加である。リグ稼働数が再び増加し始めており、この傾向が続けば、50ドルでも生産が再開されるとの見方が強まり、上値が限定的になる可能性がある。

また森林火災に見舞われたカナダのアルバータ州のオイルサンド生産が本格的に再開することもネガティブ要因になるだろう。

5月の中国の原油輸入は日量ベースで前年同月比38.7%増となり、10年2月以来の大幅増となった。独立系製油所による大量購入と在庫補充の動きが背景にあるもよう。

5月の原油輸入は3,224万トン(日量759万バレル)で、前月比では4.2%減だった。市場では、独立系製油所の原油需要の増加と新たな備蓄インフラの操業開始により、原油輸入は下半期も引き続き高水準で推移するとみられている。1─5月の原油輸入は1億5,591万トン(日量749万バレル)で、前年同期比15.7%増となっている。