金は小幅な動き。原油相場の反発などを受けて投資家のリスク投資意欲が回復しており、これが上値を抑えたようだ。ドルの下落を受けて、一時1,290ドル前後まで上昇したが、株高を受けて上値は重くなっている。

とはいえ、状況が大きく変わったわけではないだろう。原油相場の上昇は、今後はインフレ懸念の対応につながるだろう。CPIの上昇と市場金利の抑制により、実質金利が低下する可能性がある。

そうなれば、金の出番であろう。金の割安感が顕著であり、これを投資家が理解するまでに仕込んでおくことが肝要であろう。少なくとも、海外の大手ヘッジファンドや投資家はすでに相応の金をすでに購入していると見られる。欧州や日本はマイナス金利でもあり、金利がつかず、配当もない金をむしろ買うべき状況にあると判断している。

非鉄は引き続き上値の重い展開。ただし、原油相場が堅調に推移していることもあり、下値は堅いようである。ただし、中国の経済統計が弱いことから、上値を積極的に買う動きも見られない模様。日柄調整中とも考えられるが、明確に上昇に転じるまでは、慌てて買いに入る必要はないと考えている。

原油は反発。半年ぶりの高値を付けた。世界各地での供給停止懸念が材料視されている。また原油市場についてこれまで弱気だったゴールドマン・サックス(GS)が予想を修正し、強気に転じたことが材料視されたようだ。

しかし、最近のGSの予想は外れが目立っており、参考にならないと思われる。市場への影響力も以前ほどではなく、ひとつの材料にとどめるべきであろう。GSはこれまで「原油相場が20ドルまで下落する可能性がある」と予想していた。

しかし、最近の上昇を見て、一転して「原油市場は備蓄施設のほぼ飽和状態から、我々の予想よりも大幅に早く供給不足に転じた」と、見方を変更せざるを得なくなったようだ。またGSは、「5月になり供給不足に陥った公算が大きい」ともしている。その上で、今年下半期の原油価格見通しを50ドルに引き上げている。

一方、米ジェンスケープは、WTI原油の受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫が69万4,176バレル増加したとの見方を示しており、これが上値を抑える可能性がある。またエクソンモービルが、ナイジェリアのクアイボエ原油の生産を増やすとの報道や、リビアのハリガ港からの原油積み出し再開報道、さらにベネズエラが中国との融資協定について、より有利な条件で合意したとの報道なども上値を抑える要因になる可能性がある。

基調はきわめて堅調であり、状況は大きく変わったといえそうだ。ただし、短期的には買われすぎ感が強まっている。WTIは50ドルの節目が見えていることもあり、ここからは手仕舞い売りが出やすくなる可能性がある点には注意が必要であろう。