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金は続伸した。低調な米国経済指標を受けてドルが下げており、これが材料視されている。
江守 哲
コモディティ デイリーコメント
貴金属、原油を中心とした商品(コモディティ)マーケットの要点をまとめたデイリーコメント。コモディティマーケットに精通した江守氏の鋭い着眼点に注目。

金は続伸した。低調な米国経済指標を受けてドルが下げており、これが材料視されている。

2016/4/27
金は続伸した。低調な米国経済指標を受けてドルが下げており、これが材料視されている。FOMCでは利上げが見送られる公算で、今後の利上げ方針に注目が集まる。
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金は続伸した。低調な米国経済指標を受けてドルが下げており、これが材料視されている。FOMCでは利上げが見送られる公算で、今後の利上げ方針に注目が集まる。

利上げが先送りされるとの見方が強まれば、金市場にはポジティブな材料になる。また欧州通貨が対ドルで堅調さを取り戻しつつあり、これが金を中心とした貴金属を押し上げる可能性が高まっている模様。

この日発表された米国経済指標は総じて軟調。米耐久財受注額は前月比0.8%増と市場予想の1.8%増を大きく下回った。2月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(全米主要20都市)は前月比0.7%上昇だったが、市場予想の0.8%上昇を下回った。これらの指標だけで判断するわけではないが、利上げが先送りするとの観測が強まれば、金市場への関心が高まることになろう。

非鉄市場はまちまちの展開だった。銅は引き続き軟調で、5000ドルを下回っている。FOMCを前に積極的に動きづらいこともあるだろう。ただし、ドル安は支援材料である。

非鉄市場の環境は改善傾向にあるとの指摘もあるが、一方でLME在庫の減少が、国際市場と上海市場の価格差を利用した中国への在庫移動にすぎないとの指摘もあり、現在の堅調さは一時的なものにとどまるとの指摘もある。

しかし、いまの市場の動きをみていると、1994年や2009年の同じ時期を思い出す。当時は、1月から3月に底値形成から底離れの動きが見られ、その後は徐々に下値を切り上げた。そして、GW前後に急伸し始めている。この動きと同じパターンになれば、今後の非鉄相場には大いに期待できるだろう。

原油は反発。ユーロの上昇が材料視されたようだ。WTIは清算値としては15年11月10日以来、約5カ月半ぶりの高値を付けた。米耐久財受注などの米国経済指標は低調だったことでドル安が進行したことが、押し上げにつながった。

FOMCで利上げ先送り観測が強まれば、ドル安が進行することで原油相場がさらに押し上げられる可能性もある。またガソリン相場の急伸も支援材料だった。

市場では、米国内の石油在庫統計に関心が向かっている。22日までの週の米国内の原油在庫は前週比230万バレル増が予想されている。

ガソリン在庫は同70万バレル減、ディスティレートは同30万バレル増が見込まれている。通常取引後に米石油協会(API)が発表した原油在庫は、前週比110万バレル減となり、市場予想の同240万バレル増と反対の結果になった。原油輸入量が日量51万バレル減の同760万バレルにとどまったことが背景にあるようだ。ただし、原油受け受け渡し拠点のオクラホマ州クッシングの原油在庫は同190万バレル増だった。

一方、世界銀行は16年の原油価格予想(年平均)を41ドルとし、1月時点の37ドルから上方修正した。価格下落に伴う米国やイラク、ナイジェリアなどの減産を受けて、過剰供給が解消されるとみている。また石油需給が均衡すれば、原油価格は若干上昇すると予想している。

ただし、OPECやロシアの増産凍結協議が合意に至っていないことから、OPEC加盟国が大幅に増産し、非加盟国の減産が進まない場合には、原油価格はさらに下落する可能性があるとも指摘している。

原油相場は徐々に上放れの兆しがみられ始めている。在庫減少などをきっかけに一気に上値を切り上げれば、投機筋の買いなどを呼び込む形で思わぬ急伸となる可能性がありそうだ。1994年や2009年の今の時期にはそのような動きが示現した。同様の動きがみられる可能性が高まっているように感じる。

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