金は4日ぶりに反落した。ユーロの下落が背景にあるのだろう。ECB理事会ではマイナス金利などの金融政策の据え置きが決定された。これを受けてユーロが下げているが、ドル高に転じたというわけではない。通貨面から金が売られる局面ではないだろう。

むしろ、注視しておきたいのは米国株の動向である。過去最高値圏にあり、これを更新するのかに注目が集まっている。しかし、これを超えるのは非常に難しいだろう。

反落すれば、「Sell in May」の格言通り、株価が下落に転じれば、金市場にはポジティブな材料になるだろう。米国経済指標は堅調であり、これを受けて利上げ観測が強まる可能性があるものの、それが金市場の長期的なトレンドを揺るがすとは考えていない。

ただし、貴金属相場は全体的に長い上ヒゲを形成しており、これだけを見れば、目先の高値を付けた可能性も指摘できる。テクニカル指標も下向きになる可能性を示しており、一旦は高値を確認したとの見方が広がるかもしれない。

非鉄市場は銘柄ごとに異なる展開。銅は一時節目の5000ドルを回復したものの、その後は割り込んで引けている。強い動きだった亜鉛も下げているが、アルミは強い展開が続いている。ニッケルは急伸する場面があったが、引けでは急落している。

最近の上昇を背景に、目先は楽観的な見方が広がりつつある。非鉄金属相場の地合いは強気に転換しつつある。この動きが持続的なものになるか、要注目である。

原油は3日ぶりに下落。米国内の原油在庫の増加懸念や、サウジアラビアやイラン、ロシアなどが増産を示唆したことが売りにつながったようだ、また最近の上昇に対する利益確定売りも出たと考えられる。

しかし、その割に下げ幅は小さい印象が強い。ロシアのエネルギー省高官は、「原油増産凍結に向けた新提案が数週間以内に浮上する公算が大きい」としている、またサウジの担当者も、6月のOPEC総会で生産調整に関する協力を話し合うとの見通しを示している。産油国が低油価の状態から脱却したいと考えていることが窺える。

一部には、身勝手な産油国の増産けん制も聞かれるが、本音では原油価格を何とかして持ち上げたいと考えているに違いない。しかし、自国の財政状況を考慮すれば、減産も難しい。

非常に厳しい判断が求められる状況だが、長期トレンドが上向きになっていることを考えると、先に価格が上昇し、そのあとに産油国の政策などの重要な材料が後付けで出てきて、上昇相場を後押しするような展開になるのではないかと考えている。

米国のガソリン需要期に入ることなども考慮すれば、ここからさらに調整が進むとは考えにくいのではないか。