金は反落。ユーロの上値が重くなったことで売りが出た。3月の米雇用統計では、非農業部門就業者数が前月比21万5,000人増と市場予想を上回り、米雇用情勢の持続的な改善が示されたことで、安全資産としての金の魅力が低下した。また米国株の上昇も下押し圧力につながっている可能性がある。

一方で実質金利の低下でドルの上値が重くなりやすく、これは金相場にはきわめて強いサポートになるだろう。また米利上げが年一回にとどまるとの見方が強まっており、これがドル安を促している点もドル建て金相場にはポジティブ要因と言える。

金相場に対する基本的な見方を変えるほどの材料はなく、長期的な上昇基調は今後も変わらないだろう。

非鉄市場は銘柄ごとに異なる展開にある。銅の上値の重さが顕著な一方で、アルミは上昇し、鉛・亜鉛も急伸している。ニッケルは引き続き軟調である。

米雇用統計やドル相場の動きにも反応が鈍く、銅については膠着感が強いと言える。材料不足でもあり、原油相場が下落すると上値を抑えられやすいだろう。

原油は3日ぶりに反落した。主要産油国による増産凍結に向けた協議の不透明感が強まっていることが嫌気されているようだ。サウジアラビアのムハンマド副皇太子は、増産方針を堅持するイランも含めたOPEC加盟・非加盟の主要産油国すべてが増産凍結で合意しなければ、サウジは凍結に踏み切らないと表明。

これにより、17日にカタールの首都ドーハで会合での増産凍結に向けた最終合意が困難になったとみられている。

一方、堅調な米雇用統計を受けて、ドルが対ユーロで上昇したことも、ドル建て原油相場の割高感がつながったようだ。一方、米国内の石油掘削リグ稼働数は前週比10基減の362基となり、前週に続いて減少傾向を示したが、原油相場への影響は限定的だった。これは09年11月以来の低水準。

一方、WTIにおける投機筋のネット買い越しは先週の23万5,830枚から22万1,016枚に減少した。しかし、それでも高水準にあることに変わりなく、今後も相場の下押し圧力となろう。

これまで原油相場の上昇につながると期待されていた増産抑制合意が暗礁に乗り上げる可能性が高まったことで、原油相場は再び下向きに変わった可能性がある。戻り売り基調に転じたと考えてよいのではないだろうか。