金は4日ぶりに反発。ECB理事会後のドラギ発言を受けたユーロ高・ドル安の進行を背景に買われた。結果的に1,260ドルの上値を超えており、買いに勢いがつきつつある。

ECBは定例理事会で追加金融緩和を決定。中銀預入金利をマイナス0.30%から0.40%に引き下げるとともに、量的緩和についても資産購入規模を現在の月額600億ユーロから800億ユーロを増額した。

これをきっかけにドル高・ユーロ安が進行したが、その後のドラギ総裁が利下げ打ち止めを示唆したことでユーロが1.11ドル台に急反発したことから、金に買いが向かったもよう。

15・16日のFOMCでは利上げが見送られる公算であり、これも金の上昇をサポートするだろう。また日欧のマイナス金利や米実質金利の低下を背景に、金に割安感が生じていると見られる。大相場に発展する可能性が高まっており、しっかりとロングを保有して上昇を待つのが賢明であろう。

貴金属のトレード戦略は、金・銀・プラチナ・パラジウムをロングにしている。

非鉄はさえない展開にある。ECBのドラギ総裁が追加金融緩和決定後にマイナス金利の拡大に否定的な発言をしたことから、非鉄相場も売られている。

また中国株が続落したことも市場心理を冷やしているもよう。銅は底堅さを維持しているが、ニッケルや鉛は3日続落、亜鉛は4日続落となるなど、上値が重くなりつつある。

一方、中国の2月の銅輸入は前年同月比50%増の42万トンで、14年4月以来の大幅増だった。低価格を利用した現物購入が加速したとみられている。

1月の44万トンからは4.5%減だったが、前年同月の28万トンと比較すると大幅増である。また旧正月の休暇を考慮すれば、かなりの高水準と考えられる。

1─2月でみても前年同月比23.3%増の86万トンであり、相当のペースで在庫を積み増している可能性がある。2009年の第1四半期に中国が低価格を利用して大量の非鉄金属を輸入し、備蓄を積み増した結果、相場が持ち直した。今回も同様のパターンになるかに注目しておきたい。

中国自動車工業協会が発表した2月の新車販売台数は前年同月比0.9%減の約160万台だった。1月の7.7%増、12月の15.4%増から急減速した格好である。ただし、2月の数値は旧正月の影響もあり、3月以降の数値も併せて判断する必要があるだろう。

一方、中国の2月のCPIは前年同月比2.3%上昇と、前月の1.8%上昇から加速。14年7月以来の高い上昇率となった。PPIは前年同月比4.9%低下で、前月の5.3%低下からやや持ち直した。ただし、市場ではCPIの伸びが高かったことから、緩和余地が低下したことから株安につながったとの見方もある。

非鉄のトレード戦略は、アルミ・銅はスクウェア、亜鉛・鉛のロング、ニッケルのショートは維持している。

原油は反落。OPEC加盟・非加盟の産油国による増産凍結に向けた会合が20日にモスクワで開催されるとみられていたが、その可能性はないとの報道で売りが出ている。

またOPEC加盟国であるイランが依然として増産凍結に賛同するかどうかを表明していないことも嫌気されている。またクウェートはイランを含む主要産油国が増産凍結に賛同しなければ、同国としても協力できない意向を示しており、さらに中南米の産油国が開催を予定していた同様の会合も日程の調整がつかないことから延期されている。

有力産油国が合意している増産凍結の先行きは不透明になっており、WTIは40ドルの重要な節目を目前にして上値が重くなっている。また製油所のメンテナンスで過去最高水準にある在庫がさらに積み上がるとの見方も圧迫要因になっている。ただし、ユーロ高・ドル安傾向が鮮明になっており、これが下値を支えている。

一方、中国の2月の原油輸入量は前年同月比20.2%増の日量800万バレルと、過去最高を更新。月間の総量では3,180万トンで、前月比19.1%増だった。これまでの最高は昨年12月の日量781万バレル。昨年は平均で日量671万バレルだった。

中国は原油安を利用して需要の伸びを上回る量を輸入しており、備蓄量を最大1億8,500万バレル増やしたとみられている。エネルギーのトレード戦略は、ブレントを手仕舞い売りとした。RBOBガソリンのロングと天然ガスのショートは維持している。

やはりWTIが40ドルを明確に超えない限り、上値を意図はなりづらいだろう。そのきっかけが何になるかはわからないが、少なくとも現在の産油国の状況を見る限り、すぐに上昇基調に転じると考えるのは難しいだろう。ただし、上昇した際についていけるように準備だけはしておきたい。