金は小幅続落となった。世界経済の減速懸念を背景にリスク回避的な買いが入ったが、最近の上昇に対する利益確定売りも入っているようだ。

中国の2月の貿易統計が低調な内容となっており、株安が進行することで市場心理が悪化すれば、再度金市場への関心が高まるだろう。1,260ドルを維持しているうちは、上昇基調が継続していると考えられる。

10日のECB理事会、15・16日のFOMCを通過すれば、再び株安・ドル安傾向が顕著となり、金は買われると考えている。

一方、中国の2月末時点の金準備は5,750万トロイオンスと、1月末の5,718万トロイオンスから増加。順調に金準備を増やしている。

貴金属のトレード戦略は、金・銀・プラチナ・パラジウムをロングにしている。

非鉄は急落。銅は5,000ドルを維持できず、アルミも下げている。ニッケルが暴落しており、9,000ドルを大きく下回り、8,500ドル台にまで落ち込んでいる。

中国の2月の貿易統計で輸出入が急減したことが嫌気されており、目先は調整が進む可能性がある。中国の2月の輸出は前年同月比25.4%減の1,262億ドル、輸入が13.8%減の936億ドルとなり、いずれも2 カ月連続で2桁の大幅な落ち込みとなった。

輸出は8カ月連続の前年割れとなっており、景気減速は止まっていない。特に製造業が苦しい状況にあるといえそうである。中国は今年に入って経済構造改革の一環として過剰生産設備の解消を進めているが、これが失業者を増加させているもようであり、これに外需の低迷が加われば、倒産に追い込まれる製造業者が相次ぐとの指摘も聞かれる。

春節の影響を除くため、輸出先を1-2 月累計で見ると、EU向けが15.4%減、米国向けは15.7%減、ASEAN向けは24.8%減、日本向けは12.2%減と。軒並み2桁の減少となっている。外需の弱さは世界的な景気鈍化を示している可能性があり、注意が必要であろう。

一方、輸入も落ち込んでいる点も気がかりである。輸入の落ち込みは、輸出加工用の原材料の需要減退だけでなく、国内の景気減速による内需低迷が影響しているとの指摘がある。中国の景気減速は世界経済の悪化に直結するだけに、今後の動向には要注意である。

一方、中国の2月の国内乗用車販売台数は前年比3.7%減の137万台となっており、中国国内の自動車市場もいよいよ厳しくなってきたとの印象が強い。一方、ゴールドマン・サックスは「中国の需要回復の見込みは低い」とし、メタル市場が「弱気相場」入りした構造的要因はまだ消えていないとしている。

また年初からのメタル価格の上昇の背景には、中国の1月の新規人民建て融資が大きく伸びたことやドル安、さらにショートしていた投機筋の買戻しが背景であり、実体経済の回復が押し上げたわけではないとしている。

その上で、中国や新興国のデレバレッジや一段のドル高、採掘費用の低下などが相場を押し下げるとしている。さらに「中国の不動産市場の持ち直しでメタル需要が高まるとの期待は根拠がない」とし、建設業が依然として低調が続くとしている。

ゴールドマンは今後12カ月に銅とアルミが18-20%下落するとしている。非鉄のトレード戦略は、銅、亜鉛、鉛のロングを維持するが、アルミは手仕舞いし、ニッケルは一旦ショートに転じる。

原油は3日ぶりに下落。中国の貿易統計を受けた石油需要の減退懸念などが売りにつながったようだ。WTIは前日比1.40ドル安の36.50ドルだった。クウェートのサレハ石油相代理が、イランを含む主要産油国が凍結計画に同意しなければ、石油生産を現状のまま続ける意向を表明したことも圧迫材料だった。

サウジアラビア、ロシア、ベネズエラ、カタールの4カ国の石油相が合意している増産凍結への懸念が広がっており、最近の上昇に対する手仕舞い売りが入りやすい状況となった。

引け後に米石油協会(API)が発表した米国内の原油在庫は前週比440万バレル増となり、4 週連続で過去最高を更新している。最近の上昇の持続性に疑念が生じ始めており、WTIは重要な節目である40ドルの大台を前に打たれている。

繰り返すように、40ドルを回復しない限り、原油相場は底打ち・反転基調に入ったと判断しない。エネルギーのトレード戦略は、現在ポジションがないスクウェアの状態を継続している。