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金は強い展開にある。ユーロ高に加え、さえない米国経済指標が材料視されて買われたようだ。
江守 哲
コモディティ デイリーコメント
貴金属、原油を中心とした商品(コモディティ)マーケットの要点をまとめたデイリーコメント。コモディティマーケットに精通した江守氏の鋭い着眼点に注目。

金は強い展開にある。ユーロ高に加え、さえない米国経済指標が材料視されて買われたようだ。

2016/3/4
金は強い展開にある。ユーロ高に加え、さえない米国経済指標が材料視されて買われたようだ。株価は安定しているが、それでも買いが入るところに現在の金の真の強さが感じられる。
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金は強い展開にある。ユーロ高に加え、さえない米国経済指標が材料視されて買われたようだ。株価は安定しているが、それでも買いが入るところに現在の金の真の強さが感じられる。

1,260ドルを超えると本格的に強い相場が出てくるだろう。ドルが対ユーロで下落しているが、これは雇用統計の発表を控えてユーロが買戻されたことが背景にあると考えられる。

その結果、ドル建て金相場に割安感が広がり、買い進まれることとなっている。これまでは、ユーロやポンド安をきっかけに、通貨安を背景とした欧州通貨建て金相場の上昇が金相場全体を押し上げる動きにあったが、この日はユーロ高が買い材料視されるところなど、金相場には買い材料しかないような感じである。

一方で米週間新規失業保険申請件数が前週比6,000件増の27万8,000件と、市場予想の27万1,000件を上回ったことや、1月の製造業受注は前月比1.6%増加したものの、伸び率が市場予想の2.0%を下回ったことなども材料視された可能性が指摘されている。

一方、2月の米ISM非製造業景況指数(NMI)は53.4と、前月の53.5から小幅低下し、雇用指数が14年2月以来初めて節目の50を下回ったことも金買いを誘った面がある。

金市場への関心はさらに高まることになるだろう。この金の強さは、将来の金融市場の不安定さを示しているものと理解している。

貴金属のトレード戦略は、金・プラチナのロングを維持し、銀もロングにしたい。パラジウムのロングはもう少し待ちたいと考えている。

非鉄はますます強さが際立ち始めている。銅は4,800ドルに明確に乗せてきた。昨年11月以来の高値を更新しているが、LME在庫が増えないことなどが好感されているようだ。

中国の全国人民代表大会(全人代)の開幕を5 日に控え、政策期待の高まりも買いを誘っている可能性がある。アルミだけは軟調だが、それ以外は引き続き強い動きにあり、ニッケルも大きく上げてきた。

非鉄のトレード戦略は、銅、亜鉛、鉛をロングにしている。アルミは手仕舞うが、代わりにニッケルを買うつもりである。

原油は3日続伸した後を受けて売りが出ている。OPECの増産凍結計画が引き続き支援材料だが、過去最高水準にある米国内の在庫水準は圧迫要因である。

ダブルボトムをつけたことで、原油相場には強気な声も聞かれ始めているが、上値を買う材料に乏しい状況が続いている。米エネルギー情報会社ゲンスコープは、米国産原油の受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫が前週比110万バレル増の6,870万バレルになったとしていることも圧迫材料だった。

米エネルギー情報局(EIA)の週報によれば、先週のクッシング在庫は過去最高の6,630万バレルまで増加している。このため、最近の原油相場の急激な上昇は続かないとの指摘もある。

ナイジェリアのカチク石油担当相は、一部のOPEC加盟国が20日前後にモスクワで、非OPECの主要産油国と増産凍結について協議する計画であるとしている。実際に減産合意にまで至らない限り、本格的な相場反転は難しいだろう。

また、WTIは40ドルを明確に超えるまでは、ロングからは入りづらいとの見方は変わらない。エネルギーのトレード戦略は、天然ガスのショートを維持。RBOBガソリンもショートした。それ以外は見送り姿勢を継続する。

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