金は続伸。株価は上昇したが、世界的な景気先行き不透明感への根強い懸念を背景に買いが入っているようだ。原油相場が一時下げていたことも買いを誘ったと考えられる。

その後は米国株が持ち直したことやドルの上昇にもかかわらず大きく崩れていないことから、安全資産としての買いに加え、インフレヘッジ的な買いも徐々に入っている可能性もあろう。

また金利の低下傾向で金の保有コストが相対的に低下していることも支援材料である。中長期的な金相場の上昇見通しは不変である。世界最大の金上場投資信託(ETF)であるSPDRゴールドトラストの金保有高は15年3月以来の高水準であり、年初からの同ETFへの資金流入は15 年全体の流出額を既に上回っている。

投資家の金への関心が再び高まっていると考えられる。貴金属のトレード戦略は、金はロングに転換する。銀は新規にロングにする。プラチナのロングとパラジウムのショートを維持する。非鉄は総じて下落。

原油相場が不安定だったことやドル高、欧州株の下落が嫌気された。また中国経済の先行き懸念も引き続き相場の重石になっているようだ。ただし、底堅さは維持していると考えられる。当面は原油相場など外部環境次第となろうが、下値リスクは限定的との見方は変わらない。

非鉄のトレード戦略は、アルミ・銅・ニッケル・亜鉛のロング、鉛のショートを維持する。

原油は供給過剰懸念を背景に大幅続落して始まったが、米エネルギー情報局(EIA)が発表した在庫統計で石油製品の在庫減少が好感されて買戻しが入った。

サウジのヌアイミ石油鉱物資源相が前日に主要産油国による増産凍結には支持する意向を示したものの、「減産はない」と明言したことで売りが優勢となっていたが、EIA週間在庫統計でガソリン在庫が前週比220万バレル減と、市場予想の同100万バレル減を大幅に上回ったことから買戻しが入っている。またディスティレート在庫も同170万バレル減となっている。

さらにスコットランドで超大型タンカーへの原油の積載作業が中断しているとの報道もブレントを押し上げたとの指摘がある。世界的な原油需給の改善の道のりはきわめて遠いが、徐々に下値を試しづらい展開になりつつあるように思われる。売り込んでも利幅が小さいとなれば、売り方の買戻しも入りやすくなるだろう。

エネルギーのトレード戦略は、WTI、RBOBガソリンはロングを維持。ヒーティングオイルを新規にロングにし、ブレントとICEガスオイルは再度ロングに転換する。天然ガスのショートは維持する。

株式市場では原油安を株安の理由に挙げる向きが多いが、そんなおかしな話はない。株価が想定以上に堅調であることから、エネルギー全般もロングにして、上昇基調入りを待ちたい。