金は大幅続落。投資家のリスク回避ムードの後退を受けて、ポジション調整の売りが膨らんだ。一時1,200ドルを割る込む場面もあったが、引けではこれを維持している。

株価やドルが上昇するなど、リスク回避姿勢が後退すれば、いまの金は売られるのは仕方がない。今後も株価の反発が続けば、金には売り圧力が強まる可能性がある。

一方で、日欧の中銀がマイナス金利を導入し、FRBも積極的な利上げに慎重な姿勢を見せるようだと、金利が付かない金にとってはかなりポジティブな状況になる。また金融市場自体が落ち着きを取り戻したとはいえない状況でもある。極度に弱気になる必要はないだろう。

貴金属のトレード戦略は、金・銀・プラチナの利益確定売りを行い、ポジションはスクウェアにする。パラジウムはロングから一旦ショートに転換する。

非鉄は小動き。中国勢は長期休暇から復帰し、株高・ドル高・原油安となったわりには明確な動きは見られない。

サウジアラビアとロシアなど有力産油4カ国の非公式会談で協調減産が決まるとの期待から、原油高につれて堅調に推移する場面もあったが、長続きしなかった。

中国勢が買い増しを行うのかに市場の関心が集まっているが、2009年初めのころのような動きにはなっていないようである。しばらくは外部要因主体の動きづらい展開が続く可能性がある。

ただし、下値は限定的であろう。原油相場が再び上向き、さらにドル安になれば、非鉄相場も上昇に向かうことになろう。長期的には生産コスト面などから下値は限定的との見方が多いことも支えとなろう。

非鉄のトレード戦略は、アルミ・銅のロングを維持。ニッケルのロングは手仕舞いし、利益確定としてポジションはスクウェアにする。亜鉛はショートを買戻して利益確定とし、さらにロングにする。鉛はショートを買戻して利益確定とし、スクウェアにする。これにより、ロングはアルミ・銅・亜鉛となり、ニッケルと鉛はスクウェアとなる。

原油は有力産油4カ国による産油量の凍結合意に懐疑的な見方が広がったことで、最終的には売りが優勢となった。

サウジアラビア、ロシア、ベネズエラ、カタールの4カ国の石油相がカタールの首都ドーハで非公式会談を行い、産油量を1月の水準で凍結することで合意。ただし、市場は協調減産を期待していたこともあり、産油量の凍結では世界的な供給過剰は解消されないとの見方が強まり、原油には売りが出た。また産油量凍結の実施については、イランやイラクなど他の産油国の賛同を条件としたことが判明し、凍結の実効性に懐疑的な見方が強まったことも上値を抑えている。

有力産油国の会合には、欧米による経済制裁の解除を受けて増産方針を決めているイランは不参加だった。4カ国の石油供給量は世界全体の約3割に達するため、減産で合意できれば、相応の効果はあったはずだが、イランやイラクなど他の産油国の賛同が条件としたところから、産油各国のシェア維持を優先したいとの本音が見える。

ベネズエラのデルピノ石油・鉱業相は17日にもイランとイラクの両国石油相らと会談し、合意の受け入れを説得するとみられるが、説得が奏功する可能性はほとんどないとみられている。イランのザンガネ石油相は有力産油4カ国が提案した産油量凍結に関して、「国際原油市場における自国の市場シェアを諦めない」とし、「イランは生産枠を超過していない」と強調している。産油量凍結への道はかなり遠いといわざるを得ないだろう。とはいえ、これが新規の売り材料になるかといわれれば、そうではないだろう。すでに現在の産油量は織り込まれており、さらにイランの増産も想定済みである。これを材料に売り込むのは得策ではないだろう。

エネルギーのトレード戦略は、WTIはロングを維持。ブレントとICEガスオイルはロングを積み増す。RBOBガソリンとヒーティングオイルはロングを維持。天然ガスはショートを維持。石油相場の上昇に向けたポジションを構築する。