金は反落した。株高・ドル高となり、投資家のリスク回避姿勢が和らぎ、安全資産である金の需要が後退した。しかし、金の上昇相場が簡単に終わるとも思えない。

株価は依然として不安定である。目先は25日線の10%上方乖離という、金相場ではきわめて珍しい水準にまで上昇した反動で下げている。しかし、これをこなしながら、徐々に水準を切り上げるだろう。

どの程度の水準にまで上昇するかは、外部環境次第であるため不明だが、少なくとも金融市場の霧が晴れない限り、金利がつかない金への投資は止まることはないだろう。

米国も金利を上げることはかなり困難になっている。日欧はマイナス金利である。これだけ金市場にポジティブな環境が整うことはないだろう。

株式投資と同時に金投資も行うのは、グローバル投資家の半ば常識である。金への関心もぜひ持っていただきたいと考える。貴金属のトレード戦略は、金・銀・プラチナ・パラジウムのロングを維持。

非鉄は銅やアルミ、ニッケル、鉛が反発。亜鉛は下げた。原油高や株高が下値を支えたようだ。しかし、世界的な景気後退懸念は払拭されていない。さらに15日から市場に戻ってくる中国勢の出方も気になる。

安値を買うのか、下落を見込んで買いを見送るのか、その動向に注目が集まることになろう。ただし、全般的には下値余地は小さいと考えられる。原油相場が明確な形で持ち直せば、ドル安も進行すると考えられ、非鉄相場にはポジティブに作用するだろう。

非鉄のトレード戦略は、アルミはショートの一部を買戻し。銅・ニッケル・亜鉛のショートを維持。鉛はショートにする。つまり、すべての非鉄銘柄はショートポジションになる。

原油は急反発している。OPECとロシアによる協調減産への期待が再び高まったことが買戻しを誘ったようだ。

WTIは29ドル台半ばまで上げている。アラブ首長国連邦(UAE)のマズルーイ・エネルギー相が、OPEC加盟国には協調減産の用意があると発言する一方、非加盟国の産油量が減少傾向にある一方で需要も回復するとの見通しを示したことが材料視されたようだ。

原油相場の反発には減産しかないというのが市場のコンセンサスであろう。そうであれば、合意に関する報道が出るたびに、減産合意を織り込む形で上昇する可能性がある。

米国内の12日までの週の石油掘削リグ稼働数は前週比28基減の439基となり、10年1月以来の低水準となった。減少は8週連続。前年同期の稼働数は1,056基だったことを考えると。相当の数のリグが停止状態にあることになる。

一方、天然ガスの掘削リグ稼動数は102基で、1987年以来の低水準となった。石油掘削リグと合わせた全体の稼動数は541基で、1999年以来の水準に落ち込んでいる。

ロシア中央銀行は16年の原油価格見通しを35ドルとし、従来の50ドルから引き下げた。これは同中銀が昨年12月時点で「リスクシナリオ」としていた価格水準がいまや基本シナリオになっている。

また17~18年の原油価格見通しは基本シナリオで45ドル、リスクシナリオで35ドルとしている。エネルギーのトレード戦略は、WTI、ブレント、ヒーティングオイル、ICEガスオイルのショートをロングに転換する。

RBOBガソリンはショートの買戻しにとどめる。天然ガスはショートを維持する。原油が反発し、基調が一気に上向く可能性も否定できない。下値余地はやはり小さいのだろう。目先は素直にトレンドについていくようにしたい。ポジションが安定してくれば、それにつれて収益も自然に拡大するだろう。