金は一時3カ月ぶり高値を付ける場面があるなど、堅調に推移。世界の成長懸念が支援材料となっている。原油が再び下落したことで安全資産の買いも入っている。

一部には日銀のマイナス金利導入も材料になっているとの指摘がある。結果的に米国債の利回りが低下し、ドルが下落していることが材料視されていると考えられる。また米利上げが先送りされるとの観測も支援材料である。

上昇局面では利益確定売りも出やすいが、株価が軟調に推移すれば、さらに上値を試すだろう。世界最大の金上場投資信託であるSPDRゴールド・トラストの金保有高も増加傾向が続いており、昨年11月3日以来の高水準になっている。金への関心はますます高まりそうである。

貴金属のトレード戦略は、金・パラジウムのロングを維持。銀はショートを維持し、プラチナをショートに転換させる。

非鉄は上昇。ドル安などが材料視されている。株安や原油安は材料視されていないようだ。銅は一時4,600ドル台を回復するなど、意外にも強い動きになっている。また鉛と亜鉛も堅調である。

トレンドが出ており、他の市場からの影響を受けづらい展開にある。ただし、中国の旧正月休暇を控えており、上値が重くなる可能性もある。一方、アルミは1,500ドルの大台を割り込んでいる。

非鉄のトレード戦略は、銅、亜鉛、鉛のロングを維持。ニッケルはショートを維持し、アルミはショートに転換する。

原油は大幅続落。OPEC加盟国とロシアなどによる協調減産への期待が後退し、供給過剰懸念が再燃しているもようである。WTIの清算値ベースでの30ドル割れは1月21日以来である。

OPEC加盟国と非加盟国による協調減産期待が高まっていたが、加盟国と非加盟国による合同会合開催は未定との報道が失望売りにつながっている。また3日に発表される米エネルギー情報局(EIA)で原油在庫の増加が予想されていることも圧迫要因だった。

米石油協会(API)が発表した1月29日時点の週間原油在庫は、前週比380万バレル増加だった。これを受けて、WTIは時間外取引で下げている。一方、報道によると、アフリカ最大の産油国ナイジェリアおよび同第2位のアンゴラが、世界銀行と支援融資交渉を行っている模様。

両国とも原油価格の一段安による石油収入減で、財政難に直面しているという。ナイジェリアのアデオスン財務相は「緊急融資を要請しているわけではない」としているが、ナイジェリアは世銀に25億ドル、アフリカ開発銀行に10億ドルの融資をそれぞれ求めているとされている。

原油安により石油収入が大幅に減少する中、国際機関に支援を求めざるを得ない状況にある。産油国はいよいよ切羽詰った状況に追い込まれている。先物市場ではブレント原油先物の週間ベースの買い越しが4年ぶりの大幅増となっている。

OPECとロシアが減産に向けて協議するとの観測が広がったことから、CFTCによると空売りの買戻しや新規買いが入ったようだ。ブレント原油先物が上場されているICEによると、1月26日までの1週間で買い越しは前週比5万2,801枚増となった。

これは12年1月以来の増加幅という。また先物とオプションの売り越しは少なくとも11年以降で最大の減少となった模様。

しかし、上昇を確認して買ったポジションが増加してしまったことから、これらのポジションが今度は市場の重石となる可能性がある。ゴールドマン・サックスは、「ロシアとOPEC加盟国が協調して減産に踏み切る可能性は著しく低い」との見方を示すなど、合意には至らないとの観測が広がれば、再び売り圧力が強まることも十分にあり得るだろう。まだ本格的な反発には程遠いといわざるを得ない。

エネルギーのトレード戦略は、WTI、ブレント、RBOBガソリン、天然ガスをショートに転換する。ヒーティングオイル、ICEガスオイルはロングを維持する。基調が不透明であり、一旦は下落に向かう可能性がある。リスク管理の面からも、一旦ショートにすることにしたい。