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金は続伸。不安定な株価や中国景気の先行き懸念を背景に、投資家のリスク回避姿勢は根強いようだ。
江守 哲
コモディティ デイリーコメント
貴金属、原油を中心とした商品(コモディティ)マーケットの要点をまとめたデイリーコメント。コモディティマーケットに精通した江守氏の鋭い着眼点に注目。

金は続伸。不安定な株価や中国景気の先行き懸念を背景に、投資家のリスク回避姿勢は根強いようだ。

2016/2/2
金は続伸。不安定な株価や中国景気の先行き懸念を背景に、投資家のリスク回避姿勢は根強いようだ。原油安は売り材料視されていないのが、現在の金市場の特徴である。中国の1月の製造業購買担当者景況指数(PMI)が3年5カ月ぶりの低水準となり…
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金は続伸。不安定な株価や中国景気の先行き懸念を背景に、投資家のリスク回避姿勢は根強いようだ。原油安は売り材料視されていないのが、現在の金市場の特徴である。

中国の1月の製造業購買担当者景況指数(PMI)が3年5カ月ぶりの低水準となり、節目の50を6カ月連続で下回った。1月のISM製造業景況指数は48.2と前月の48.0から上昇し、市場予想の48.1も上回ったが、これはあまり材料視されていない。

世界経済成長に対する懸念や日欧中銀の緩和姿勢が金相場の下値を支える状況にあり、今後も底堅い展開が続く可能性がある。

日銀のマイナス金利政策が株式市場にポジティブな影響を与えるとの見方があるが、過去に例のない政策に対して評価する方が驚きである。その影響はわからないのが正しい評価のはずである。

しかし、ユーロ圏の例を見る限り、明確なポジティブな効果は見られないようである。そうであれば、金市場にはポジティブと考えてよさそうだ。

金相場は長期的な下落トレンドラインも抜けつつある。強い動きに入りつつあることを理解しておきたい。貴金属のトレード戦略は、金・プラチナ・パラジウムのロングを維持し、銀はショートを維持。

非鉄はまちまちの展開。中国の1月の製造業PMIが約3年半ぶりの低水準となったことで上値は重かった。ただし、中国の旧正月休暇を控えており、ショートカバーが入ったことで下値は支えられた。

来週以降は値動きが小さくなる可能性があるものの、底堅さは維持されるだろう。非鉄のトレード戦略は、銅、アルミ、亜鉛、鉛のロングを維持。ニッケルはショートを維持。鉛の強さがさらに際立っている。長期ダウントレンドから抜け出したため、ロングポジションを少しだけ積み増すことにしたい。

原油は5日ぶりに反落。中国の景気指標や産油国による協調減産への期待後退が売りにつながったようだ。OPEC筋が、「緊急会合について話すのは尚早」としたことが重石になっている。市場でもOPECの減産の可能性について懐疑的な見方が広がりつつある。

ゴールドマン・サックスは「OPECとロシアが協調減産に動く公算はかなり小さい」との見解を示している。アラブ圏紙アルハヤトがOPEC関係者の話として報じたところによると、サウジアラビアは石油市場の管理に乗り出す用意があるものの、OPEC加盟、非加盟を問わず、「全ての産油国が協力する」ことを条件に挙げている模様。

それによると、OPEC関係者は「OPEC緊急会合の招集を話すのは時期尚早で、イランが欧米による制裁解除後にどれだけの原油を市場に供給したか全容が判明するまで、少なくともあと2カ月はかかる」と語ったもよう。これらを考慮すれば、少なくとも減産に関する具体的な話し合いは4月以降にずれ込むことになる。

それまで原油価格が底割れしない保証はない。そのイランは、北アザデガン油田とヤダバラン油田の拡充事業の終了に伴い、原油生産量を日量16万バレル拡大させるという。また独自路線を推し進めると言明しており、日量50万バレルの輸出を直ちに開始するとしている。

しかし、現地を訪問した専門家の話によると、イランの製油所の設備は著しく老朽化しており、増産はとても不可能とのことである。外資を導入するにしても、設備のアップグレードには数年掛かるだろう。そう考えると、市場が考えるほど、イランからの供給が増えない可能性が高い。

一方、イラクのアブドルマハディ石油相は、「OPEC加盟国と非加盟国が原油の減産で合意した場合、イラクはこれを受け入れる用意がある」と発言している。イランが態度を大幅に軟化させる中、イランはサウジに対して依然として強気な態度を見せているものの、現在の原油価格の水準では長期的にやっていけないことは明白である。

このような状況から、過去のように減産合意が進まないと決めつけるのもリスクがあるように思われる。ロシアが態度を軟化させれば、減産合意に向けた話が急速に進む可能性もゼロではないだろう。

実際の話し合いがどのように進められるかは全く不透明だが、日々のニュースを丹念にフォローするしかない。減産の可能性が後退することで、原油相場の上値が重くなる可能性はある。投資家が戻り局面で買いついているだけに、急落リスクには常に注意が必要な状況にある。

エネルギーのトレード戦略は、WTI、ブレント、RBOBガソリン、ヒーティングオイル、ICEガスオイル、天然ガスのロングを維持。明確に下落に転じるまでは、ポジションは維持する方針である。

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