金は続伸。昨年11月以来の高値にまで上昇しており、地合いは大きく好転している。この日は原油相場が急伸したことも材料視されているのだろう。その一方で中国の景気減速懸念や原油相場の乱高下を背景に金融市場の不安定さは際立っており、結局はリスク回避的な買いが入っているとの評価になるだろう。

27日のFOMC後の声明では追加利上げに対してよりハト的なメッセージが発せられるとみられており、これも金相場の押し上げにつながりやすい。テクニカル面では長期ダウントレンドの最初の重要なポイントまで上げてきたという判断になっている。

一段高となれば、長期上昇基調に回帰することになり、一段と強い動きになる。原油高により、安全資産としてだけでなく、インフレヘッジとしての買いが入るようになれば、金相場の上昇は本物である。

また銀やプラチナも25日線を超えており、地合いは明らかに好転している。貴金属のトレード戦略は、金・銀・プラチナ・パラジウムのロングを維持でよい。非鉄は堅調に推移。原油高を受けて買いが入りやすい地合いになりつつある。ただし、ニッケルだけは続落した。

銅は約3週間ぶりに4,500ドル台を回復し、亜鉛も今後の供給不足を見込んだ買いが入って大幅上昇となっている。原油相場が戻せば非鉄相場も上昇しやすい。原油高基調が続けば、思わぬ急伸につながる可能性も出てきそうだ。

非鉄のトレード戦略は、銅、アルミ、ニッケル、亜鉛、鉛のロングを維持する。原油は反発。OPEC加盟国と非加盟国による協調減産への期待が強まっている。イラクの石油相が供給過剰問題への対応策で、OPEC加盟国と非加盟国による政策調整で「若干の柔軟性が見いだせる」と発言したことを受けて、加盟国と非加盟国が協調減産に踏み切る可能性があるとの観測が広がっている。

特にロシアの態度に変化が見られ始めており、これがショート筋の買い戻しを誘発しやすい地合いになりつつあるといえる。OPECのバドリ事務局長も「大幅に過剰な原油在庫を解消するためにはOPECと非OPECの協調が必要」との考えを示しており、OPEC当局者の間で非OPECとの協調減産を目指す機運が高まりつつある。

この動きが現実のものになれば、原油市場は大きな転機を迎えることになる。無論、原油相場は上方向に大幅に値を上げていくことになろう。その場合には、最低でも40ドル、年末には60ドル近辺まで上昇する動きが強まることになろう。

エネルギーのトレード戦略は、WTI、ブレント、RBOBガソリン、ヒーティングオイル、ICEガスオイル、天然ガスのロングを維持。想定していたような産油国間での減産に関する交渉機運が高まりつつある。この機運がさらに高まれば、ショート筋の買戻しは不可避となる。

戻り局面では、原油ETFの手仕舞い売りも出てくるだろうが、ショートポジションの方が圧倒的に大きい。買戻しが急騰を招きやすい地合いにあるこの局面を上手く利用できると、収益の拡大につながるだろう。株式市場は依然として原油相場次第で動いている。

しかし、今後は徐々にディカップリングの動きに入り、「コモディティ高/株安」の構図が鮮明になってくるだろう。

繰り返すように、今後は2019年まではコモディティのパフォーマンスが株式を上回る期間と考えられる。株式投資もよいが、コモディティ市場での運用を行うことが勝ち組に入る近道かもしれない。上昇しそうな株式の個別銘柄を探す時間があれば、コモディティの勉強を行い、実際にトレードができる環境を整えると良いかもしれない。