インフラソリューション部門が成長けん引、デバイスなどとの事業シナジーに強み

銘柄名:聯想集団(レノボ・グループ)
現地コード:00992
株価:37.58HKD(9/21現在)

 BOCIはAIの導入においては、単なるGPUの購入にとどまらず、データクラスターと推論クラスターの両面で、高性能計算(HPC)、ネットワーク、ストレージ、電源に至るITインフラ全体の包括的なアップグレードが必要になると指摘。

 レノボ・グループの成長けん引役であるインフラストラクチャー・ソリューションズ・グループ部門(ISG部門:データセンター用などのインフラ製品およびソリューション)の勢いが、同社のフルスタックのソリューションに対する堅調な法人需要を裏付けるとした。

 今後の業績見通しのアップデートや利益成長に伴い、レノボ・グループに対する再評価が続くと予想。株価の先行きに対して強気見通しを示し、新規のカバレッジを開始している。

 BOCIはISG部門の税引き前利益率が2桁台に乗りつつあるとし、利益成長の重要な原動力になるとの見方。今後数四半期の注目点として、企業向けビジネスの継続的な拡大、従来型サーバーの販売台数の伸びと製品構成の変化、AIサーバーの出荷台数の伸びを挙げた。

 市場はAI関連の設備投資に絡んでAIサーバーを重視する半面、企業の既存ITシステムのアップグレードによる成長余地を過小評価しがちだと指摘。レノボ株が継続的な再評価に値する理由は、こうした市場との認識の隔たりにあるとしている。

 レノボ・グループはデバイス(PC、スマートフォン、タブレットなど)、インフラソリューション(サーバー、ストレージ、エッジコンピューティングなど)、さらにはソフトウエア、ソリューションおよびサービス事業を網羅する包括的なAI製品のロードマップを有し、強力な事業シナジーが強み。

 2027年度第1四半期(2026年4-6月期)には、AI関連の売上高が前年同期比60%増の約93億米ドルを記録し、売上高全体の35%を占めた。米エヌビディア(NVDA)との提携事業では、すでに「GB300 NVL72」ラック製品の初回ロットを出荷済み。「Rubin」プラットフォームは2026年下期の量産化を予定する。

 デバイス部門のPC業務を見ると、同社は世界最大手の座を維持しつつ、製品構成のプレミアム化を進めている。米IDCによれば、PCの世界シェアは4-6月期に24.2%と、前年同期比0.5ポイント上昇。10四半期連続で、2位との差を広げた。

 中でも同社のPC出荷全体の3割強を占めるAI PCは、25.1%の世界シェアを記録している。また、レノボのAI PCの平均販売価格は非AIタイプを約60%上回る水準。製品構成の向上により、メモリ価格の急騰によるマイナス影響をカバーできる見通しという。

 BOCIは2028年度(2028年3月期)予想株価収益率(PER)17倍に基づく目標株価を維持し、同社株価の先行きに対して強気見通しを付与した。これまでは純粋なハードウエア事業としてPER10倍と評価していたが、ISG事業の成長に伴い、評価を引き上げた。

 一方、レーティング面の潜在リスク要因としては、メモリ価格の高騰がPCやスマホ需要を圧迫する可能性、サーバーの納期遅延の可能性、関税問題、地政学リスクを挙げている。