金相場は続伸。

上げ方は小さいが、1,245ドルのサポートを維持してじり高となっており、堅調さが確認できる展開にある。米金利は上昇しつつあるものの、ユーロやポンドなどの欧州通貨の上昇が顕著であることから、ドル建て金相場は上昇しやすい地合いにある。また、世界各地でサイバー攻撃が相次いだことや、医療保険制度改革(オバマケア)代替法案の採決延期決定を受けて、トランプ政権の政策の実行力への懸念が高まったことも買い材料となっている。

為替市場では、ドラギECB総裁の発言の解釈で混乱する場面があったが、基本的なユーロ高基調は変わっておらず、これが金相場の下値を支えている。

ドラギ総裁は年内の緩和策縮小開始を示唆したと市場で受け止められていたが、そのような見方はあまりに拙速すぎるだろう。また米国に利上げについても、インフレ率の低迷を背景に限界があると考えられ、金相場は今後も底堅い展開が続くことになりそうである。結果的に金を積極的に売却する動きは抑制されることになろう。

非鉄相場はおおむね堅調な動き。

中国の非鉄需要回復への期待感や欧州通貨高が材料視されているもよう。また鉄鉱石価格が中国市場で急伸したことも非鉄相場全般にポジティブな影響を与えているといえる。

中国当局は投資促進策やインフラ整備を進めており、非鉄需要の先行きには楽観的な見方が広がりやすいもよう。

秋には習近平体制の2期目に入ることになる。景気経済の下支えは必要不可欠な条件であり、中国の経済政策は非鉄相場の支えになるだろう。

アルミは1,900ドル目前まで上げており、上昇基調に回帰した。銅は節目の5,800ドルを維持し、さらに上値を切り上げている。ニッケルは9,270ドルにあるレジスタンス超えにもう一歩であり、超えると9,800ドルが視野に入るところまでに来ている。亜鉛も堅調さを維持しており、2,700ドルを維持している。鉛は高値を更新し、2,300ドルを回復した。基調は明らかに上向きである。

原油は5日続伸。

しかし、それでもまだ安い状況は変わっていない。この日の上昇は、米国の産油量の減少だったといえる。米エネルギー情報局(EIA)が発表した23日までの週の米国内の原油在庫は前週比11万8,000バレル増となり、市場予想の260万バレル減に反して増加した。しかし、産油量が前週比日量10万バレル減と、昨年7月以来の大幅減少となったことが売り材料視された。

ここ最近は、毎週のように産油量が2万バレル増加していたことを考えると、今回の大幅減はかなりショッキングな数値である。ただし、この減産について市場では、熱帯低気圧「シンディー」のメキシコ湾岸上陸やアラスカ州における保守点検といった一時的要因が背景にあると指摘する声もある。そのため、今後の動向を確認する必要があるだろう。

現状ではすぐに上向く可能性も低いだろうが、一方で下値を売るのも怖いだろう。いまのところは、21日に付けた42.05ドルが安値になっているが、そうであれば、今後は平均的な戻りを試すだけで68ドル台にまで回復するとの見方も可能である。

これには1年程度かかるかもしれないが、下げた相場は必ず大きく値を戻す。まずは45ドル回復を確認し、さらに48.50ドル、50ドル、51ドル、51.65ドルにある重要なポイントを次々に超えていく可能性もあろう。世界の石油在庫が想定以上に減少し、需給バランスの改善が進んでいたことが確認されるとの予想もあり得るだろう。