金利上昇懸念で日経平均売られる
先週(営業日8月31日~9月4日)の日経平均株価は、1週間では1,384円下がって6万5,020円となりました。
日米の金利上昇が嫌気されました。日本の長期(10年)金利が一時3%を付けたこと、米国で9月にも利上げがあるとの思惑が出たこと、日本銀行も9月の利上げに意欲を見せていることが、株が売られる要因となりました。
<日経平均の週次推移:2023年末=100、2026年9月4日まで>
日経平均は、7月に複合ショックで売られました。具体的には
【1】AI・半導体過剰投資懸念
【2】中東危機再燃、長期化する懸念
【3】日米でのインフレ・金利上昇懸念
が売り材料となりました。
8月には一時急反発しました。企業業績モメンタムが強いことが買い材料となりました。ちょうど発表が終わった4-6月期決算がとても強く、東証プライムの純利益は前年同期比で約7割の増益でした。3月期決算企業で通期(2027年3月期)の業績予想の上方修正が増えました。これを受けて、楽天証券では表の通り、通期の業績予想を上方修正しました。
<東証プライム3月期決算、主要841社純利益(前期比%)>
ところが、8月後半になると、また日経平均は下落を始めています。8月中旬までで非常に好調だった4-6月期決算の発表は終わりました。一方、複合ショックの不安は消えないどころか、さらに悪化しています。中東危機は長期化の様相を呈し、米国および日本でインフレ・金利上昇懸念が強まっています。その不安を受けて、先週の日経平均も下がったところです。
<日米の長期・超長期金利推移:2019年末~2026年9月4日>
AI・半導体株乱高下の影響を受ける日経平均
日経平均は、AI・半導体関連株の構成比が高いことで知られています。今年、AI・半導体関連株が急騰・急落した影響を受けて、日経平均も乱高下しています。
AI・半導体の過剰投資懸念について、市場の見方は二つに割れたままです。AIへの投資はこれからさらに拡大が予想されるという楽観論と、AIへの巨額投資は回収不可能な過剰投資でいずれ大きな反動があるという悲観論があります。
それを受け、業績絶好調の半導体関連株は急騰した後、急落して、今も乱高下が続いています。
<半導体株価指数、日経平均、TOPIXの年初来の推移:2025年末=100、2026年9月4日まで>
日経平均よりも、より日本株全体の動きをよく表している東証株価指数(TOPIX)は、日経平均ほど乱高下していません。日経平均ほど上昇率は高くないものの、より安定的に上昇しています。
日本株投資方針
日本株は割安で、長期的な上昇余地が大きいとの見方は変わりません。ただし短期的には、金利上昇・中東危機再燃・AI過剰投資懸念があり、上値の重い展開となりそうです。特に、金利が上昇する時、大型株は上値が重くなりそうです。
私は、大型株に代わって好業績で割安な中小型株の上昇が目立つようになると予想しています。大型株の組み入れを少し減らして、中小型株を増やしていくべきタイミングと考えています。それには、三つの理由があります。
【1】経験則:大型株優位と中小型株優位は循環する
最初の理由は、経験則です。2020年以降、長く大型株優位が続きました。ただし、「大型株優位」の相場と「中小型株優位」の相場は、循環的に繰り返します。経験則からは、そろそろ中小型株優位に転換する頃合いと思います。
【2】日本で金利上昇が続く可能性がある
過去の経験則では、好景気で金利上昇が続く局面は、大型株のパフォーマンスが不振になり、中小型株が相対的に見直される傾向があります。
【3】東証のガバナンス改革進む
東京証券取引所が、株価純資産倍率(PBR)1倍割れ企業に「株主価値改善策の開示と実施」を求めてから、日本企業に自社株買いが増えてきています。この流れが続けば、PBR1倍割れが多い中小型株が見直される可能性があります。
それでは、中小型株でどんな銘柄を買っていったら良いと思うか、具体的な銘柄については、以下「著者おすすめのバックナンバー」を参照してください。
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