金相場は下落。

先物市場に大量の売り注文が出たことが下げを助長した。ただし、世界的な政治不安を背景に下げ幅は限定的だった。COMEX金先物市場に短時間のうちに、金が1万8,500枚(185万オンス)、銀が5,500枚(5,000オンス)の売りが出たことが相場急落の直接的な原因だったとみられている。市場では、誤発注の可能性が指摘されている。この結果、金は節目の1,250ドルを割り込んでいるが、基調は維持されていると考えている。

目先はFRB関係者の利上げ示唆がドル高を誘い、金相場の上値を抑える要因になる可能性があるものの、原油安を背景に利上げ機運が盛り上がらないことから、徐々にドルの上値は限定的となり、金市場にはポジティブに作用することになろう。

一方、イタリアの銀行救済やトランプ大統領の政策、英国のEU離脱交渉に関するリスクなどは、潜在的な金相場の下支え要因となるだろう。

非鉄相場はさえない展開。

中国需要の回復期待やドル安を受けて底堅く推移していたが、5月の米耐久財受注の弱い内容やさえない原油相場の動きを背景に、上値の重い展開にある。アルミは安値圏で推移しており、これ以上の下落は基調転換につながる可能性がある。銅は5,800ドルを維持しており、上値追いの可能性を残している。ニッケルは反落したものの、9,000ドルの節目は維持している。亜鉛も2,700ドルを維持しており、鉛は2,250ドルまで上昇し、さらに上値を試している。徐々に上値追いの機運は盛り上がっており、あとはドル安と原油高があれば、基調はさらに明確に上向くだろう。

原油は続伸。

7カ月ぶりの安値に下落した後に安値拾いの買いが入っている。市場では、米国やナイジェリア、リビア、イランの増産を懸念する声が上がっているが、さすがに下げすぎではないだろうか。投機筋の空売りの買戻しも入りやすく、目先は底値を確認したのではないかと考える。まずは45ドルを試すものと思われる。また、四半期末が近づいており、利益確定やポジション整理が進みやすいことも、反発を誘いやすいといえるのではないだろうか。

いずれにしても、40ドル台前半はいかにも割安ではないだろうか。そのように感じる市場参加者が買いを入れるには十分な水準ではないかと考える。

市場では、米国の産油量が年内に日量1,050万バレルに達し、リビアやナイジェリアの増産もあり、OPEC協調減産が相殺されると指摘する声もある。しかし、計算上は相当の在庫整理が進むのではないだろうか。現状の原油相場の水準がいかに低いかが、いずれ明白になろう。