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利回り5%超!インバウンド恩恵を受ける「高利回りJリート」を分析!(茂木春輝)

2026/8/25 8:00

 現在のJリート市場は、金利上昇懸念から過度に売られ、利回り5%超の銘柄が目立つ割安な水準にあります。特にインバウンド需要を取り込むホテルリートは、変動賃料を通じて分配金の成長が期待できるセクターです。6%以上の高利回りが魅力の「インヴィンシブル投資法人」と「ジャパン・ホテル・リート投資法人」について解説します。

目次
  1. Jリート市場の現状と利回り5%超が意味する投資環境
  2. ホテルリートの変動賃料による成長
  3. インヴィンシブル投資法人(8963):高い分配金利回りと分散の効いたポートフォリオ
  4. ジャパン・ホテル・リート投資法人(8985):ラグジュアリー需要の高い収益成長性
  5. まとめ

Jリート市場の現状と利回り5%超が意味する投資環境

 不動産に小口から投資し、賃料を原資とした分配金を受け取ることができる国内の不動産投資信託(J-REIT)。その市場全体の動きを示す東証REIT指数では、加重平均の予想分配金利回りが5.06%(2026年8月24日終値)で推移しています。

 利回り商品として魅力的な水準になっており、この高利回りの背景には、ベースとなる不動産の賃貸収益が堅調である一方で、マクロ経済の不確実性や日本銀行の金融政策変更に伴う懸念から、投資口価格が上値の重い展開となっていることが挙げられます。

<2022年以降の東証REIT指数と予想分配金利回りの推移>

出所:QUICKと各社資料より楽天証券経済研究所作成。 8月24日時点、分配金利回りは1口当たり分配金(会社予想)を同日のREIT価格で割り年率換算して計算

 Jリートの懸念材料として頻繁に挙がるのは、

[1]金利上昇
[2]日銀によるJリート売却

の2点です。しかし、これらのリスクは市場において過剰に織り込まれていると考えています。

[1]金利上昇

 第一の懸念材料は、金利上昇に対する耐性です。Jリート各社は資金を借り入れる際、一般的に返済期限を1年後、3年後、5年後といった形で分散させています。このため、金利が上昇したとしても、その年に借り換えを迎える一部の負債にしか即座の影響は及びません。

 また、多くの銘柄が長期借り入れを中心に資金を調達しているため、ポートフォリオ全体の支払利息が急増する事態は回避されやすい構造となっています。

[2]日銀によるJリート売却

 第二の懸念材料は、日銀によるJリートの買い入れ停止・保有分の売却または償還の影響です。日銀は2020年のピーク時には年間1,147億円のJリートを買い越していましたが、現在の売却額は時価ベースで年間わずか約55億円にすぎません。

 Jリート市場の7月における総売買代金が9,514億円であることを踏まえると、月平均5億円以下の売却額が市場全体の需給に与える影響は極めて少ないと考えています。

<2026年の東証REITの総売買代金推移>

2026年以降の東証REITの総売買代金推移
出所:QUICKと各社資料より楽天証券経済研究所作成

 利回り5%超という現在のJリート市場は、こういった市場環境の中で割安な投資水準に位置しているとみています。

ホテルリートの変動賃料による成長

 Jリート市場の中でも、足元で高い分配金利回りになっているのが「ホテルリート」です。コロナ禍の低迷を脱し、その後も中国からの観光客減少もあったものの、国内旅行需要と全体として旺盛なインバウンド需要の恩恵を最大限に享受しています。

<訪日外客数(総数)の月別推移(2023〜2026年)>

出所:日本政府観光局の資料より楽天証券経済研究所作成

 ホテルリートの最大の特徴は、オフィスや住宅系リートが固定賃料を中心とするのに対し、ホテルの売上高や利益に連動して分配金が増加する変動賃料の仕組みを積極的に取り入れている点です。ホテル予約サイトを見ると、同じホテルの同じ部屋でも日によって宿泊料が異なることがあり、ホテル収益が市況に応じて変動しやすいことをイメージしやすいでしょう。

 客室稼働率と客室単価が上昇すれば、ホテルの客室収益性を示す指標である販売可能客室数当たり宿泊部門売上高(RevPAR)が向上し、それが投資法人の賃貸収入を直接的に押し上げます。現在のインフレやインバウンド消費の拡大は、この変動賃料を通じて投資家の分配金へダイレクトに還元されるフェーズに入っています。

 ここでは、ホテルリートの中でも時価総額が大きく、分配金の魅力も高いインヴィンシブル投資法人(8963)ジャパン・ホテル・リート投資法人(8985)について解説いたします。

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