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2030年の日経平均予想8万円変わらず、三つの成長エンジンとは?(窪田真之)

2026/8/4 8:00

 日経平均急落で不安材料が増えてきました。さらなる下値リスク懸念もあります。どこが底値になるか誰にも分かりません。
 ただし、長期投資家にとっては、下げ局面こそ株を買い増す良い機会です。短期的な材料に惑わされることなく、時間分散しながら割安な日本株に投資していくことが長期の資産形成に寄与すると思います。

目次
  1. 日経平均急落で見えてきた不安
  2. 2030年に日経平均8万円の予想は変わらず
  3. インフレ経済への転換が株価を押し上げる
  4. 2030年までに日経平均が8万円に到達すると予想する理由
  5. 「超」成長株の見つけ方

日経平均急落で見えてきた不安

 日経平均株価急落で、さまざまな悪材料が意識されるようになりました。

【1】中東危機長期化、エネルギー価格高止まり

 イラン戦争終結、ホルムズ海峡解放がどんどん遠のきつつあります。イエメンの親イラン勢力フーシ派により、紅海の南側出入口に当たるバベルマンデブ海峡封鎖宣言もあり、ホルムズ海峡封鎖に代わる代替ルートとして期待されていた紅海ルートの通航も困難となってきています。

 トランプ米大統領が11月の中間選挙を意識して、原油価格の一段の上昇を招く強硬策を控える見通しであることから、世界的なエネルギー危機は回避される見込みですが、それでもエネルギー価格高止まりによるインフレ懸念は続きそうです。

【2】日米ともインフレ・金利上昇懸念続く

 7月は日米とも中央銀行は利上げを見送りました。ただし、日米ともインフレ懸念が高まりつつあるため、中央銀行が発するメッセージはタカ派トーンとなりつつあります。日米とも年内に利上げが行われる可能性が高まりました。さらなる金利上昇によって株式にマイナス影響が及ぶリスクを意識する必要があります。

【3】AI・半導体過剰投資懸念

 AIデータセンターへの巨額投資が世界経済をけん引しています。一方、AIへの巨額投資が、十分なリターンを生まず、過剰投資になっているという不安も一部で語られています。AIバブル崩壊説を唱える人もいます。

 私は、AI・半導体関連株の一部にやや過剰な期待で買われた銘柄があると思っていますが、AIへの期待がバブルを生じているとは思っていません。

 過剰に買われたAI関連株には調整が必要ですが、AIを中核とした世界経済の成長はこれから本格化すると予想しています。

2030年に日経平均8万円の予想は変わらず

 日本株は割安で長期的な上昇余地が大きいとの見方は変わりません。短期的には、不安材料が増えてさらなる下値を試すこともあり得ますが、それでも長期の上昇期待は変わりません。日経平均が下落する局面で、時間分散しながら割安な日本株を買い増ししていくことが、長期の資産形成に寄与すると考えています。

 日経平均は2030年までに8万円まで上昇すると予想しています。

<日経平均(年次推移)と東京証券取引所の予想PER:1973~2026年(8月3日)>

日経平均(年次推移)と東京証券取引所の予想PER:1973~2026年(8月3日)
出所:東京証券取引所データ・QUICKより作成。グラフは日経平均株価、予想PERは東証一部・東証プライム平均。楽天証券経済研究所作成

 1973年当時、日経平均は5,000円前後でした。東証一部の株価収益率(PER)は約13倍でした。この時の日本株は「割安」でした。

 ところが、その後、日経平均はどんどん上がり続け、1989年(平成元年)末には3万8,915円のバブル高値をつけました。この時、東証一部のPERは約70倍まで上昇し、10~20倍が妥当と考える世界の常識をはるかに超えた「バブル」となりました。

 バブルは、平成に入ってから崩壊しました(平成元年=1989年)。ただし、「平成の構造改革」で復活した日本株は2009年以降、再び、上昇トレンドに戻りました。今、東証プライムの予想PERは約17倍です。妥当水準と考えられる15~20倍の範囲に入っています。

 日本企業の収益力、財務内容、ビジネスモデルを勘案すると、日本株は割安で、長期的な上昇余地は大きいと考えています。

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