金相場は反発。

原油相場の下落を受けた株安やドル安が金の割安感につながった。想定していた1,245ドルでのサポートを確認しており、再び上向く可能性が高まっている。FRB関係者はタカ派的な発言を繰り返しているが、原油安を背景にインフレ低下懸念がある。その結果、ドル安基調が今後は強まる可能性があり、これが金相場を支えることになりそうである。

米国債のイールドカーブはフラット化が見られているが、これが行き過ぎると短期金利の上昇が金相場を抑制する可能性もあるだけに注意は必要と考える。もっとも、フラット化は株安を招くなり、安全資産である金への関心を高める面もある。

これらの状況を総合すれば、金相場が大きく崩れる可能性は引き続き低いと考えるのが妥当ではないだろうか。また、インフレ低下を背景に、最終的にはFRBは利上げしづらい状況になるものと思われ、これも金相場の下値を支えることになるだろう。

非鉄相場は下落。

アルミは重要なサポートの1,880ドルを割り込んでおり、安値を更新している。下げ止まりが見られなければ、基調は崩れる可能性があるだけに、週末までの動きは重要なポイントになると考える。

銅は反発しているが、5,700ドルから5,800ドルのレンジを抜け切れていない。ただし、崩れてはいないことから、原油相場次第では上昇に転じる可能性は十分にある。

ニッケルは安値圏で上下動しているが、いずれ反発に転じるだろう。

亜鉛が急伸している。重要なレジスタンスの2,600ドルを超えたことで、基調はかなり強くなっている。これで2,700ドルを超えると、基調は一変するのではないだろうか。

鉛も同様に急伸し、2,175ドルの重要なレジスタンスを超えた。これらが非鉄市場に多少でも好影響を与えることができれば、雰囲気は変わるだろう。

原油は大幅続落。

一時10カ月ぶりの安値を付けた。原油価格はピークからすでに20%下げており、市場ではベアマーケット入りしたと認識されている。米エネルギー情報局(EIA)が発表した石油在庫統計では、原油在庫の減少幅は250万バレルと、市場予想の210万バレル減を上回り、これが材料視されて相場を一時的に押し上げたものの、現状を一変させるほどではないと受け止められたことから、再び売り込まれた。

また、米国内の産油量が日量935万バレルに増加し、ロシアやサウジアラビアの水準に近づいたことが重石になったと考えられる。OPECでも減産を免除されているナイジェリアとリビアの産油量が増加し、OPECと非加盟産油国による協調減産効果を弱めていると指摘されており、原油相場の回復のきっかけがつかめない状況にある。

イランのザンギャネ石油相は、「OPEC加盟国は減産幅の拡大を検討しているものの、直ちに実行する可能性はない」と発言。さらに、米国の原油生産量の増加幅がOPECの想定を超える日量90万バレルに達していることが原油価格下落の背景にあるとの認識を示している。

WTI原油は20%超の下落となったが、1983年のNYMEX・WTI原油上場以来のデータによると、このようなケースでは、下落率は平均で34%に達していた。これを今回のケースに当てはめると、35.78ドルまで下げる計算になる。ちなみに、このような下落のケースの後には大幅に反発していた。過去のデータでは平均64%の上昇となっており、今回のケースにあてはめてみれば58.66ドルまで反発する計算になる。