残る課題

 以下、私が重視する二つの課題についてコメントします。

【課題1】イオンリテールの収益改善は道半ば

 既に説明した通り、イオンの重要課題は、イオンリテール(小売業)の利益率が低いことです。収益性を高めるための構造改革は、着実に進んでいますが、まだ十分な成果が出ていません。

 商品力強化・デジタル売上の拡大の他に、セルフレジの導入、省エネ投資、在庫削減などのコストカット策を進めていますが、生鮮品の仕入れ価格高騰・電気代や人件費の上昇に追いついていません。

【課題2】構造改革のための特別損失が大きいため、最終利益は低水準のまま

 収益性の低いスーパーストア事業などの構造改革で、高水準の特別損失が出続ける見込みです。そのため、イオンは経常最高益で高水準の利益を上げても、純利益の水準は低いままです。

 いずれ低採算店舗の構造改革を完了すれば、純利益でも高水準の利益を上げるようになると考えられますが、それにはまだ3~5年を要する可能性があります。