CLOSE
人気記事ランキングから探す
CLOSE
初心者でも大丈夫!NISAの始め方がわかる
つみたて投資枠と成長投資枠って?

つみたて投資枠と成長投資枠って?

積立額別!利回りシミュレーション

積立額別!利回りシミュレーション

投資信託の銘柄選び、ポイントは?

投資信託の銘柄選び、ポイントは?

NISAとiDeCo、賢い使い分け方

NISAとiDeCo、賢い使い分け方

NISAをもっと詳しく知ろう
高齢者向けNISAって何?

高齢者向けNISAって何?

NISAで買える金関連銘柄の選び方

NISAで買える金関連銘柄の選び方

割安度やパフォーマンスで比べる

割安度やパフォーマンスで比べる

資産形成が有利になる制度とは

資産形成が有利になる制度とは

CLOSE
人気のテーマから探す
最新!株主優待NEWS
日経平均7万円突破。バブル後の最安値から10倍高、この先は?
はじめての波乱相場どうすれば?
米国株の選び方
トウシル編集部オススメのテーマから探す
スペースX、上場!宇宙ビジネス投資を大研究
はじめての波乱相場どうすれば?
本気の節税ならiDeCo!
投資のヒントがいっぱい!個人投資家インタビュー

「OPEC文学」で読み解く原油市場 協調減産継続か?

2026/6/9 7:30

 OPECの声明文は、一見すると定型的な表現が並ぶだけです。しかし記述を丁寧に追うと、産油国の本音や将来の政策の方向性が浮かび上がることがあります。この読み解きを(日銀文学ならぬ)「OPEC文学」と呼びます。第40回会合と2026年6月7日の第41回会合を比較し、中東情勢の悪化により高まりつつある協調減産継続の可能性について考察します。

目次
  1. 中東情勢悪化で岐路に立たされるOPECプラス
  2. 第40回・第41回会合から読み取れる思惑
  3. 高まる協調減産継続の温度感
  4. ホルムズ海峡封鎖も減産継続の動機に
  5. [参考]エネルギー関連の投資商品(一例)

中東情勢悪化で岐路に立たされるOPECプラス

 図1は、足元の原油相場を取り巻く環境を示しています。中東情勢(ホルムズ海峡やレバノン情勢、石油輸出事情)悪化、産油国間のバランスの乱れ、主要国の金融政策引き締めムードの強まり、米国の原油在庫減少、などの四つのテーマが、原油相場に大きな影響を与えています。

図1:原油相場を取り巻く環境(2026年3月以降)

図1:原油相場を取り巻く環境(2026年3月以降)
出所:筆者作成

 中東情勢の悪化が起点となって、その他の三つのテーマの影響が大きくなっているといっても過言ではありません。とはいえもともと、原油相場に大きな影響を与えていたテーマがあります。産油国間のバランスの乱れです。

 ここで言う産油国とは、22の産油国で構成するOPECプラスのことです。図2のとおり、石油輸出国機構(OPEC)は11の加盟国で構成される産油国のグループです。ここに11の非加盟国が加わり、OPECプラスと呼ばれています。(2026年6月時点)

 こうした産油国の間のバランスが、中東情勢の悪化が起点となり、乱れ始めています。後述する協力宣言配下の減産を実施している国々の原油生産シェア(合計)は、1年前の42%から約38%に大きく低下しました。(2026年5月時点)。

 図2の協力宣言配下の減産実施国の原油生産シェアが大きく低下した背景には、やはり中東情勢の悪化が挙げられます。ホルムズ海峡が事実上封鎖されたことによって原油生産量を少なくする必要に迫られている国が複数あります。攻撃を受けて施設が損傷し原油の供給を行えなくなっている国もあります。

図2:OPECプラスについて(2026年6月時点)

図2:OPECプラスについて(2026年6月時点)
出所:OPECの資料をもとに筆者作成

 今回は、中東情勢の悪化によって大きな影響を受けつつ、それでいて、もともと行っていた原油の減産(人為的な生産量削減)方針を決定しなければいけないタイミングにあるOPECプラスについて、さまざまな資料をもとに原油相場の今後について考えます。

 基本的には、産油国のグループであるOPECプラスにとって、原油生産シェアの大きさは、原油市場における影響力の大きさとも言えるため、原油生産シェアを高くしたいと考えているようです。それと同時に、原油輸出で得られる収入の額に大きな影響を与える単価に相当する原油価格を高くしたいとも考えているようです。

第40回・第41回会合から読み取れる思惑

 図3は、OPECプラス全体で行われた会議(OPEC・非OPEC閣僚会議)の要旨です。第40回は2025年11月30日、同41回は2026年6月7日に行われました。大きな項目は八つあり、その中の1から5については、内容がほとんど変わりませんでした。

図3:OPEC・非OPEC閣僚会議(第40回・41回)

図3:OPEC・非OPEC閣僚会議(第40回・41回)
出所:OPECの資料をもとに筆者作成

 しかし、6と7については、大きな進展がありました。おおむね、第40回会合が「制度・計画を作る会合」であったのに対し、第41回会合は「作った制度・計画を承認する会合」という位置付けという色が濃くなりました。

 もともと、協調減産は2026年12月に終わり、自主減産も同年後半に縮小が完了する見込みです。こうした中、第41回会合を経て、2027年の協調減産の制度・計画が一段階進んだと言えます。

 協調減産の基準を策定する上で重要な最大持続可能生産能力(MSC:Maximum Sustainable Production Capacity)について、第40回会合では、参加国のMSCを評価するためにOPEC事務局によって策定された仕組みを承認した(approved the mechanism developed by the OPEC Secretariat to assess participating countries’MSC)、とされました。

 このMSCについて、第41回会合では、MSC評価を完了することの重要性を再認識した(reaffirmed the importance of completing the assessment of MSC)、とされました。

 第40回会合が評価方法を承認し、その後の第41回会合で評価を完了させる重要性を確認したことがうかがえます。協調減産の基準を策定する上で重要なMSC評価がより現実的になった可能性があります。

 また、協力憲章(CoC)について、第40回会合では、OPEC事務局に対し、CoCの目的を達成するための計画策定を指示した(requested the OPEC Secretariat to develop a plan to achieve all the objectives of the CoC, as originally mandated)、とされました。

 このCoCについて、第41回会合では、CoCの目的達成のためにOPEC事務局が策定した計画を承認した(approved the plan developed by the OPEC Secretariat to achieve the objectives of the CoC)、とされました。

 第40回会合が事務局に計画策定を指示し、その後の第41回会合で事務局が作成した計画を加盟国が承認したことがうかがえます。OPECプラスの結束を強める上で重要なCoCがより実効性を持つようになった可能性があります。

 MSCとCoCが、第40回から第41回会合にかけて「仕組みや計画を作る段階」から「実行・運用段階」に移ったと言えます。これらの前進は、OPECプラスが、2027年1月以降も協調減産を継続するための地ならしであると、筆者はみています。

 図4は図3にある用語の補足です。協力宣言(CoC)は、参加国間の対話を促進する枠組みであり、石油市場の安定化や技術分野などでの協力を促進することを目的としています。また、CoCは議論のための場であり、意思決定機関ではないとされています。

図4:DoC、CoC、第38回OPEC・非OPEC閣僚会議の概要

図4:DoC、CoC、第38回OPEC・非OPEC閣僚会議の概要
出所:OPECの資料をもとに筆者作成

次ページへ

アプリで投資を学ぼう
【ポイントGET】トウシルアプリにポイントミッション機能が付いた!
トウシルの公式アプリに「ポイントミッション機能」を追加しました。
記事を読むなどのミッションクリアで楽天ポイントGET!
お金と投資の学びをもっとおトクに。
facebook twitter メールで送る 印刷
閉じる×
このレポートについてご意見・ご感想をお聞かせください「OPEC文学」で読み解く原油市場 協調減産継続か?
記事についてのアンケート回答確認

「OPEC文学」で読み解く原油市場 協調減産継続か?

今回のレポートはいかがでしたか?
コメント

本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。 詳細こちら >>

※リスク・費用・情報提供について >>

関連記事
バックナンバー
トウシルおすすめの記事
アクセスランキング
デイリー週間月間
新着記事
公式SNS

配信:記事配信時 随時
X(Twitter)には一部配信しない記事もあります

HOME TOP