社会インフラを支える高配当株5選

 AIや半導体関連投資が「成長投資」である一方、国土強靭化は「社会を維持するための投資」と言えます。景気動向に左右されにくく、長期的な政策テーマとなる可能性がある点は投資家にとっても注目ポイントでしょう。

 そうした視点から見ると、老朽化する日本を支える企業群は、中長期的な恩恵を受ける可能性があるテーマ株として注目できそうです。

 なお、今回紹介する5銘柄は、予想配当利回りが4%を超える銘柄も少なくありません。AI関連株のような高成長期待銘柄とは異なり、インフラ更新関連株は安定したキャッシュフローを背景に株主還元を強化する企業も目立ちます。国土強靭化や社会インフラ更新という長期テーマに加え、高配当という魅力も併せ持つ点は個人投資家にとって注目ポイントと言えそうです。

銘柄名 証券コード 株価(円)
(5月26日終値)
予想配当利回り
(5月26日終値)
特色
ショーボンドHD 1414 1,266.5 ー% 老朽インフラ補修のトップランナー
五洋建設 1893 1,857 2.80% 港湾インフラ更新の中核企業
世紀東急工業 1898 1,419 5.29% 道路更新需要を取り込む舗装大手
栗本鐵工所 5602 1,369 4.38% 水道管更新の恩恵期待銘柄
横河ブリッジHD 5911 2,836 4.58% 橋梁更新需要の本命企業
(注)ショーボンドHDは2026年1月1日付で株式分割を実施し、2026年6月期の配当予想を単純合計できないため、配当利回りを非表示とする。

ショーボンドHD(1414)

 橋梁やトンネル、高速道路など社会インフラの補修・補強工事が専門です。新設工事中心のゼネコンとは異なり、既存のインフラを長寿命化するためのメンテナンス分野に特化していることが最大の特徴です。

 インフラを「作る」時代から「直す」時代へと移行するなか、同社の事業領域はまさに時代のニーズと重なります。国や自治体向け案件も多いことから、インフラ更新関連の代表銘柄として注目されています。

五洋建設(1893)

 国内有数のマリコン(海洋土木会社)で、港湾や空港、海上インフラ工事に強みを持っています。港湾施設の老朽化が進む一方、防災や物流機能強化の観点から更新・耐震化需要も高まっています。また、洋上風力発電関連施設の整備が進めば、その施工技術を持つ企業としての存在感も高まる可能性があります。

 国土強靭化政策では道路や橋梁だけでなく港湾インフラの機能維持も重要テーマとなっており、同社はそうした分野を支える代表的な企業です。国内外で豊富な施工実績を持ち、中長期的なインフラ投資拡大の恩恵が期待されます。

世紀東急工業(1898)

 道路舗装工事が主力事業です。道路は一度整備すれば終わりではなく、交通量や気象条件によって定期的な補修や再舗装が必要となります。近年は豪雨や地震など自然災害への備えに加え、老朽化した道路インフラの更新需要も高まっています。同社は全国で舗装工事や維持補修工事を手掛けており、公共工事との関係も深い企業です。

 国土強靭化政策が進むなかで、道路の長寿命化や防災対策工事など継続的な需要が期待されることから、「作る」よりも「維持する」時代を象徴する銘柄の一つと言えるでしょう。

栗本鐵工所(5602)

 上下水道向けのダクタイル鋳鉄管を主力とする老舗メーカーです。全国で水道管の老朽化が進むなか、更新需要拡大の恩恵が期待される企業として注目されています。日本では高度経済成長期に整備された水道インフラが更新時期を迎えており、漏水や破損リスクへの対応が大きな課題となっています。

 同社は鋳鉄管だけでなく、水処理設備や産業設備なども手掛けており、インフラ整備を支える幅広い事業基盤を持っています。国土強靭化や防災・減災関連投資の拡大も追い風となる可能性があります。

横河ブリッジHD(5911)

 橋梁建設・補修の大手企業です。日本には数多くの橋梁が存在しますが、その多くが建設後50年以上を迎えつつあり、今後は補修や耐震補強の需要が拡大するとみられています。同社は新設橋梁だけでなく、維持管理や更新工事にも強みを持っており、老朽インフラ対策の中心的な存在です。

 橋梁は一度劣化が進むと補修費用も大きくなるため、定期的な点検や予防保全の重要性が高まっています。防災・減災や国土強靭化政策の進展を背景に、中長期的な需要が期待される企業です。