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投資のヒントがいっぱい!個人投資家インタビュー

個人向け国債で年1.5%超え時代、リスク資産との賢い付き合い方

2026/5/12 7:30

 マイナス金利時代が終わり、個人向け国債の金利が年1.5%を超える高水準に達しました。そして、銀行預金より有利な条件で運用できる「預金のような商品」として、改めて個人投資家からの注目が集まっています。

目次
  1. 個人向け国債金利、ついに年1.5%を超える
  2. 物価上昇率が落ち着いてくればかなりの好条件となるか
  3. 個人資産の「一部」の置き場所として個人向け国債を活用してみたい
  4. マンション管理組合なども個人向け国債を保有可能に

個人向け国債金利、ついに年1.5%を超える

 日本は今「金利のある世界」に戻りつつあるのでしょうか。マイナス金利政策が突っ走っていたころ、預入形式(普通預金か定期預金か)や預入期間(1カ月満期か5年満期かなど)にかかわらず、一律「年0.001%」という異常な低金利が銀行で示されていましたが、ようやく終わりを告げたようです。

 この金利回復を象徴する金融商品が「個人向け国債」です。こちらも最低保証金利として年0.05%を設定されていた時期がありました。それを「最低保証金利で年0.05%もらえるということは0.01%よりもずっといい」のように説明していましたが、足元の金利は様変わりしています。

 4月30日まで募集していた個人向け国債の利率は以下のとおりです。

  • 固定3年(第191回) 年1.51%(税引前)
  • 固定5年(第181回) 年1.79%(税引前)
  • 変動10年(第193回) 年1.55%(税引前、初回の利率)

 満期がもっとも短い、固定3年でも年1.5%を超えており、かつての年0.05%と単純比較すれば30倍の金利上昇ということになります。

物価上昇率が落ち着いてくればかなりの好条件となるか

 金利設定としては、「銀行の定期預金金利<個人向け国債金利」というのが基本的な関係です。個人向け国債は市場の実勢の利回りにダイレクトに連動します。

 現状、とあるメガバンクの定期預金が満期3年で年0.6%、満期5年で年0.7%であることを踏まえると、個人向け国債は2倍以上の金利が提示されていることになります。ネット銀行のキャンペーン金利はもう少し上積みされますが、個人向け国債と同等の金利を長期にわたって提示する例はありません。

 債券運用には通常、価格変動リスクが伴いますが、個人向け国債は価格変動リスクもあまり考慮する必要がありません。固定3年、固定5年の個人向け国債は金利が固定されていますし、変動10年も変動すればマイナスになることはありません。

 そう考えると、個人にとっては「銀行の定期預金より高金利な預金のような商品」として考えることができます。

 ただ気になるのは、物価上昇率を個人向け国債の金利が上回ってはいないということです。どんなに高金利となっても、実質価値を維持するにはやや不十分であることには配慮する必要があります(それでも銀行預金よりはよほど追随しているといえる)。

個人資産の「一部」の置き場所として個人向け国債を活用してみたい

 個人向け国債を、「元本割れリスクがなく、定期預金より高金利な商品」とシンプルに考えてみると、個別株投資や株式で運用する投資信託との組み合わせとしての活用の余地が見つかります。

 資産の全てを定期預金にするのは、元本割れこそ回避できますが、物価上昇率との乖離(かいり)が大きすぎます。この場合、個人向け国債を組み入れることで期待リターンを高めることができます。

 一方、資産の全てを個別株投資や株式投資信託で運用するのは高利回りこそ期待できますが、元本割れ時のインパクトも大きくなります。個人向け国債を一部保有することで、リスクを抑えた運用となります。

「ここまで株価が上がると、もう保有割合が高すぎて怖い…」というような人は投資資金の一部を個人向け国債の保有に切り替えることが考えられるわけです。

 個人向け国債をバランス良く保有することが、ポートフォリオの効率化に寄与します。

 ただし、何割の保有が正解か、という一律の答えはありません。ご自身の投資状況、リスク許容度などを考えながら、組み入れを検討してみるといいでしょう。

 逆にいえば、個人向け国債を資産の全額の置き所とするのは投資家にとっては期待リターンに物足りなさが残ります(定期預金のみの保有者が全面的に個人向け国債保有、というのはありえるかもしれませんが)。資産の一部の置き所としてみると、いろんな使い勝手がありそうです。

 改めて、個人向け国債の活用を考えてみるのもいいかもしれません。

マンション管理組合なども個人向け国債を保有可能に

 最後に豆知識を紹介します。本来は「個人向け」の国債ですが、2026年12月募集分(2027年1月発行)より、一部の法人に限り購入できるようになりました。名称も「個人向け国債プラス」となっています。

 対象となるのは、一般社団法人、一般財団法人、特定非営利活動法人(NPO法人)、資本金5億円未満の非上場株式会社、合同会社、そしてマンション管理組合などです。

 もし読者の中にマンション管理組合の理事を務めていて、修繕積立金などの置き所に困っていたら、個人向け国債は選択肢となるかもしれません。

 興味があれば、財務省WEBページを参照してください。

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