金相場は小動き。

FOMCを13・14日に控える中、動きづらい展開だった。利上げはほぼ確実だが、年内の利上げ方針とFRBが保有する資産圧縮の方針に注目が集まっている。年内の資産圧縮が開始されるか、あるいは利上げが年内で打ち止めとなるかに注目することになる。その結果を受けて、方向性がかなり明確になると考えられる。ただし、基本的には大きく下落するとは考えにくい。

ドルの上値は今後も限定的となる可能性が高く、これが金相場を支えるだろう。一方、ガソリン車の触媒に使われるパラジウムが一時910ドルまで上昇。01年以来、16年ぶりの高値を付けた。在庫が不足しているため、逆ザヤが強まっている。

市場では、米国と中国での自動車販売台数が減少していることから、パラジウム需要は弱まるとの見方がある。しかし、この銘柄は投機的な動きになった場合、手が付けられなくなる。今後の動きに注目したい。一方、銀は17ドルを割り込み、チャートの形状が崩れている。

非鉄相場はまちまち。

FOMCでの追加利上げ決定後の動きを待つ展開であろう。市場は14日に発表される中国の鉱工業生産などの指標にも注目している。アルミは重要な節目の1,900ドルを割り込み、基調は崩れつつある。1,875ドルでサポートされないと、基調が崩れるだけに要注意である。銅も反落し、再び5,800ドルを割り込んだ。ただし、5,680ドルを維持できれば、基調は維持されていると判断できる。ニッケルは9,000ドルで打たれた後に大幅反落し、安値を更新。8,740ドルまで下げている。流れが極めて悪い。しかし、かなり安い印象である。亜鉛は反落し、2,480ドルまで下落したが、ここでサポートされれば基調維持と判断できる。鉛は大幅反落し、2,050ドル台にまで落ち込んでいる。2,035ドルを維持できるかを確認することになろう。いずれにしても、かなりの安値圏にあるとの印象が強い。現行水準で下げ止まれるかをまずは確認したい。

中国の5月の新車販売台数は前年同月比0.1%減の209万6,000台だった。4月は2.2%減、3月は4%増だった。5月は小型乗用車の減税幅の縮小が影響し、2カ月連続で前年水準を下回った。中国は排気量1,600㏄以下の乗用車を対象に、16年末まで自動車取得税の税率を本来の10%から5%に引き下げ、販売の急回復につなげた。ただし、17年は税率を7.5%に変更しており、これが影響しているといえる。

5月は乗用車が2.6%減の175万1,000台だった。一方で、乗用車のうち電気自動車(EV)は88.9%増の約3万台と大きく伸びた。全体に占める割合はまだ小さいものの、EVは政策支援を追い風に急増を続ける可能性がある。また、1~5月の販売台数は前年比3.7%増となり。前年同期の7.0%増から落ち込んでいる。

原油は小幅続伸。

サウジアラビアが7月にアジア向け割当量を日量30万バレルに制限し、米国向け供給量も35%削減するとの報道が材料視されたもよう。また、ジェンスケープがWTI原油の受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫が先週に180万バレル超減少したと公表したことも地合いを強めた。

WTI原油は45ドル近辺では買い戻しが入っているようで、この水準では下げ止まる動きになっている。また、安値付近では投機筋が原油先物のロングポジションを積み増す動きにあるとの指摘もある。しかし、現物市場では米国のシェールオイル掘削と生産の増加により、引き続き圧迫されている。

減産が延長されなければ、18年上半期には産油量が回復し、米国の産油量も増加する可能性がある。17年下半期には大幅な供給不足になる可能性がある一方で、来年以降は再び供給過剰になるとの懸念も根強い。

米エネルギー情報局(EIA)は掘削生産性レポートで、7月の米国内のシェールオイル生産が前月比12万7,000バレル増の日量548万バレルとなるとの見通しを示している。これは7カ月連続の増加で、増加幅は2月以来の高水準となり、生産量は統計を開始した07年以来の高水準となる見通し。