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中東情勢への株式市場の楽観は正しいのか?(土信田雅之)

2026/4/24 8:00

 今週の株式市場は強気ムードですが、株価上昇は一部の銘柄に依存し、中東情勢の緊迫化に伴うリスクを回避した資金が集中している格好です。もっとも事態の長期化懸念と共に短期の収束期待も存在し、ここ数週間がヤマ場と思われます。来週には米主要企業の決算発表も控えており、重要な局面を迎えそうです。

目次
  1. 最高値更新も、株価指数の動きにはバラツキ
  2. 中東情勢とAI・半導体関連銘柄の強さの関係
  3. 中東情勢に対する株式市場の楽観は正しいのか?
  4. 米国もイランも「長期戦」は難しいというシナリオ
  5. 来週の米企業決算がカギ

最高値更新も、株価指数の動きにはバラツキ

 今週の株式市場ですが、22日(水)の取引で日経平均株価が最高値を更新したほか、米国株市場でも、S&P500種指数やナスダック総合指数が最高値を更新するなど、「最高値」をキーワードに強い動きを見せている印象となっています。日経平均に至っては、翌23日(木)の取引開始直後に6万円の大台に乗せる場面もありました。

 とはいえ、国内外の株価指数を比較して眺めるとバラツキも見られ、必ずしも、最高値の更新が「新たな相場局面入り」を感じさせるものにはなっていないようです。

<図1>国内外主要株価指数のパフォーマンス比較(2025年末を100)(2026年4月23日時点)※欧米市場は2026年4月22日時点

国内外主要株価指数のパフォーマンス比較(2025年末を100)(2026年4月23日時点)
出所:MARKETSPEEDIIおよびBloombergデータを基に作成

 図1は、当レポートでおなじみになっている、2025年末を100とした国内外の主要株価指数のパフォーマンス比較ですが、東証株価指数(TOPIX)や香港ハンセン指数のように足元で軟調となっているものや、上昇してはいるものの、日経平均やナスダックほどの勢いがないものなどが確認できます。

 4月17日のレポート「相場の強気はいつまで大丈夫?カギは「米IT決算」と「リスクの再点検」」や、4月20日のレポート「日経平均6万円台の可能性は?上昇継続のカギを握る銘柄と注意点」でも指摘していたように、足元の株価上昇は、旺盛なAI需要を背景とした、AI・半導体関連(データセンター関連含む)などの一部の銘柄によってけん引されている面が強く、その影響を受けやすい日経平均やナスダックの上昇が目立っている格好です。

中東情勢とAI・半導体関連銘柄の強さの関係

 一部の銘柄に偏った株価上昇については、「ぶっちゃけ、どうなのよ?」というネガティブな見方があり、相場上昇の危うさをイメージさせますが、反対に、「買える銘柄の存在が株式市場を支えている」といったポジティブな見方もできます。

 実際に、中東情勢の影響で、多くの企業がコスト増や需要減、供給のリスクにさらされている一方、足元の市場をけん引しているAI・半導体関連については、「中東情勢は無関係ではいられないものの、活発なAI投資を背景にした需要がリスクをカバーする」として、消去法的に資金が集中している構図が読み取れます。

 実際に、22日(水)時点の米国株市場においても、半導体関連銘柄で構成される株価指数(SOX指数)が15日連続で上昇しており、その流れが日本株市場にも波及し、関連銘柄の株価を押し上げてきました。

<図2>米主要株価指数のパフォーマンス比較(2025年を100)(2026年4月22日時点)

米主要株価指数のパフォーマンス比較(2025年を100)(2026年4月22日時点)
出所:MARKETSPEEDIIおよびBloombergデータを基に作成

 図2は米主要株価指数のパフォーマンスを比較したものですが、SOX指数の強さが際立っていることが分かります。

 ただ、こうしたAI・半導体関連株の上昇も、「米国とイランが早期の終結に向けて動いている」という期待を前提にしている点には注意が必要です。

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