3月の融資統計は個人向けを中心に低調、流動性支援策の必要性が浮き彫りに
中国人民銀行の最新金融統計によると、国内金融機関の人民元建て新規貸出額(貸付残高の月間増加額)は3月に2兆9,900億元にとどまり、前年同月比で17.9%縮小。1月の同8.2%減、2月の10.9%減から下げ幅が拡大し、資金需要の低迷を示唆した。1-3月期では8兆6,000億元と、前年同期比12.1%減。
また、実体経済の流動性を示す中国独自の指標、社会融資規模は3月に5兆2,300億元の純増となり、これも前年同月から11.4%減少した。1-3月では14兆8,300億元と、2.3%の小幅減だった。社会融資残高の前年同期比の伸びは、1月末、2月末の各8.2%から、3月末には7.9%へわずかに減速。貸出残高も2月末の同6.0%から、3月末には5.7%に減速している。
マネーサプライ統計を見ると、狭義のM1の伸び率は2月末の前年同期比5.9%から、3月末には5.1%に鈍化。広義のM2は1月末、2月末の各9.0%から8.5%に減速した。
セクター別に見ると、3月の社会融資規模をけん引したのは企業部門。特に革新的企業の直接金融を奨励する政策を追い風に、社債発行を通じた正味の資金調達額が3,945億元と、マイナスだった前年同月との比較で4,850億元増加した。
株式発行による資金調達額は同20億元増の約428億元と、安定的に推移した。1-3月期では、企業部門の直接金融は1兆1,700億元と、前年同期比5,460億元増加している。
一方、銀行貸し付けやオフバランスシート融資を含む間接金融の総需要は鈍化。3月の企業向け新規貸出額は前年同月比6.3%減の2兆6,600億元だった。内訳は中長期貸出が14.6%減の1兆3,500億元(1-2月は1.8%増)、短期貸出が2.8%増(1-2月は28%増)。オフバランスシート融資は2月に増加に転じたが、3月には縮小した。
また、不動産販売の不振が続く中、家計向けの新規融資は1-3月期にわずか2,970億元と、前年同期比71%減。中長期、短期ともに大きく落ち込み、不動産市場の低迷と耐久消費財需要の弱さを受けた個人の資金需要の低迷を示唆した。
ほかに政府部門を見ると、積極的財政策の維持にもかかわらず、新規の国債発行額は3月に22%減の3,240億元。1-3月期では3,338億元減の3兆5,400億元。ただ、中国政府は通年で前年並みの国債発行を計画しており、BOCIは今後加速する可能性を指摘している。
3月の新規融資統計を見る限り、資金の総需要は依然不足しており、特に個人の資金需要が低調。政府部門の需要は積極財政策が支えているものの、今のところ2026年の財政政策は緩やかなペースにとどまっている。
また、過去2カ月にわたり、信用拡大をけん引した企業部門も3月には減速。投資活動に何らかの課題が生じていることを示唆した。
BOCIは、原油高を受けたインフレ圧力にもかかわらず、総資金需要に本格的な回復の兆しは見られないと指摘。金融政策面では潤沢な流動性の確保に向け、かなり緩和的なスタンスが続くとみている。




















































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