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日経平均の上値メド6万5000円台?決算ヤマ場、割高・過熱感どうなる

2026/5/11 13:20

 先週の国内株式市場は、日経平均が一時6万3,000円に乗せ、最高値を大幅更新する急騰を見せました。今週は国内決算発表がピークを迎え、メガバンクや半導体関連銘柄を筆頭に物色の広がりが焦点となります。新FRB議長の就任やトランプ大統領の訪中といった政治・経済イベントを控え、相場の勢いと急変リスクの両面を注視する局面といえそうです。

目次
  1. 先週の日経平均の振り返り これまでの最高値を大幅更新
  2. 日経平均はどこまで上値を伸ばせるか?
  3. 国内は、ヤマ場を迎える企業決算と物色の広がりがカギ
  4. 海外イベントと思惑の変化に注意

先週の日経平均の振り返り これまでの最高値を大幅更新

 大型連休明けで迎えた先週の国内株式市場ですが、週末5月8日(金)の日経平均株価は6万2,713円で取引を終えました。前週末1日(金)の終値(5万9,513円)からは3,200円の急騰となったほか、これまでの最高値を大幅に更新してきました。

<図1>日経平均の5分足チャート(2026年4月28日~5月8日)

<図1>日経平均の5分足チャート(2026年4月28日~5月8日)
出所:MARKETSPEEDII

 あらためて、直近5営業日の日経平均の値動きを5分足チャート(図1)で確認すると、連休明け7日(木)の取引で一気に株価水準を切り上げ、一時6万3,000円台に乗せる場面がありました。翌8日(金)は売りが優勢になったものの、下げ幅は限定的で、6万2,000円台の高値圏を維持し、上値追いのムードを保っている印象です。

 こうした株高の背景として、連休中の米国株市場が旺盛なAI需要を背景に関連銘柄が相場を牽引していたことや、中東情勢の収束期待の高まりが挙げられます。また、週末8日(金)が国内の株価指数先物におけるmini先物とオプション取引のSQ日という、需給イベントが控えていたことも追い風となりました。

 さらに、9日(土)の朝に取引を終えた、日経225先物取引の夜間取引(ナイト・セッション)の終値が6万3,760円まで上昇しており、中東情勢などの状況が一変するような材料が飛び込んで来ない限り、今週の日経平均は上昇してのスタートが見込まれます。

日経平均はどこまで上値を伸ばせるか?

 もっとも、先週の日経平均は「急ピッチ過ぎる」と言っても過言ではないほどの上昇を見せているだけに、さらなる上値追い期待と同時に、相場の過熱感や割高感への意識が併存することになります。

 では、「足元の日経平均はどこまで上値を伸ばせそうなのか?」について、相場の過熱感と割高感の視点で探っていきたいと思います。

<図2>日経平均(週足)と13週移動平均線乖離率(2026年5月8日時点)

<図2>日経平均(週足)と13週移動平均線乖離率(2026年5月8日時点)
出所:MARKETSPEEDII

 まずは、日経平均の過熱感を「移動平均線との乖離率」で確認していきます。

 図2は日経平均の週足チャートと、下段に13週移動平均線との乖離率の推移を示したものです。

 チャート上の短期(13週)・中期(26週)・長期(52週)の移動平均線はすべて上向きであるほか、位置関係も期間の短い順に並ぶ、いわゆる「パーフェクト・オーダー」の形状を続けており、中期的な上昇トレンドが続いている様子が確認できます。

 一方で、株価と13週移動平均線との乖離率を見ていくと、先週末8日(金)時点でプラス10.28%となっています。図2で過去(2019年後半以降)の推移を見ると、乖離率がプラス10%を超えたあたりでピークを迎える場面が多くなっており、足元も過熱感が意識される水準に到達していると言えます。

 とはいえ、過去の相場が強かった場面を見ると、プラス12%から16%あたりまで乖離が進むケースもあります。先週末8日(金)時点の13週移動平均線の値(5万6,866円)をベースに、乖離がさらに進んだ場合の日経平均の値を試算すると、プラス12%乖離で6万3,689円、プラス13%乖離で6万4,258円、プラス15%乖離で6万5,395円、プラス16%乖離で6万5,964円となります。

 これらの値は、日々更新される株価の推移によって変化していきますが、現時点では、先ほどの日経225先物取引の夜間取引の終値(6万3,760円)がプラス12%乖離あたりであるほか、さらに上値を伸ばした場合、過熱感を伴いながらも6万5,000円台まで上昇する展開はあり得そうです。

 続いて割高感についても見ていきます。

<図3>日経平均(日足)および、予想ベースのPERとEPSの推移(2026年5月8日時点)

出所:MARKETSPEEDIIおよび日本経済新聞掲載データを基に作成

 図3は、日足の日経平均と、予想ベースの株価収益率(PER)、そして1株当たり利益(EPS)の推移です。

 一般的に、PERは株価の割高感を探る指標として用いられています。2026年に入ってからの日経平均のPERは概ね19倍~20倍台で推移しており、ほぼ横ばいとなっていますが、日経平均は昨年末から24%以上も上昇しています。

 PERは「株価÷EPS」で計算されるため、PERがあまり変わらずに株価が上昇しているということは、「EPSが増えている」ことを意味します。

 実際に、昨年末の日経平均のEPSは約2,650円だったのですが、先週末8日(金)では約3,121円と17%増えており、企業の利益成長期待を織り込みながら上昇している様子がうかがえます。

 仮に、このままPERが20倍水準を保ち、業績(利益)の上振れ期待を織り込んでいった場合、日経平均がどこまで上昇できるかをざっくり計算すると、足元からさらに5%の上振れで6万5,554円、10%の上振れで6万8,676円となります。

 確かに、旺盛なAI需要の一方で、中東情勢の影響が少なからず出てくることも考えられます。そのため、現時点では5%までの上振れ期待を織り込んで、さらなる上振れ期待については「様子を見ながら」というのが現実的と考えると、こちらも6万5,000円台あたりが上値の目安として意識されそうです。

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