金相場は上昇し、7カ月ぶりの高値を付けた。

ドル安基調や中東情勢の不透明感に加え、8日のECB理事会や英総選挙、トランプ大統領に解任されたコミー前連邦捜査局(FBI)長官の公聴会での議会証言が控えており、投資家の逃避的な金買いが加速した。13・14日のFOMCでは利上げが決定される見通しだが、それ以降の利上げに対する不透明感も金利低下につながっており、これも金相場の押し上げにつながっている。

金相場は節目の1,300ドル目前まで上昇しており、いまはダブルトップとなっている。これを超えるには、8日のイベントで金融市場にネガティブな結果が出る必要があるだろう。大きな問題がなければ、1,300ドル目前で手仕舞い売りが出ることで、急落となる可能性もある。その場合には、1,250ドル台にまで下げることが想定されよう。その場合でも、米金利の上昇ペースは緩慢になるものと思われ、ドルの上昇は限定的となる。

結果的に金相場は下げづらい状況が今後も続くことになる。一方、パラジウムは高値を更新しており、強い動きが続いている。

非鉄相場はまちまちの展開。

アルミは1,900ドル割れを辛うじて回避したが、銅は上値を切り下げる動きが続いており、5,600ドルで辛うじて下げ止まっている状況である。ニッケルは反発したが、いまだに9,000ドルを下回っている。一方、亜鉛が低調で、安値を更新している。2,400ドルで下げ止まることができるかに注目することになろう。鉛も2,100ドル水準で打たれており、2,050ドルを目指す動きにある。

このように、市場全体が上値の重い展開にある。中国の成長への懸念や米国の政治不安やそれに伴うインフラ投資の遅れへの懸念が圧迫要因になっている。8日のイベントを超えて、市場全体の霧が晴れることが、非鉄相場の底打ちからの反転には不可欠であろう。

原油は小幅反発。

中東諸国の外交問題や米国内の原油在庫水準の高さに圧迫されたことで、WTIは一時47ドルを割り込む場面もあったが、その後は買戻しが入っている。

サウジアラビアやエジプト、アラブ首長国連邦(UAE)など複数のアラブ諸国は、カタールが過激派組織やイランを支援しているとして、同国との外交関係を断絶すると発表。UAEのフジャイラ港では、カタールとの間を結ぶ船舶の停泊が禁止されている。

市場は米エネルギー情報局(EIA)が発表する在庫統計にも注目している。ドライブシーズン入りとなっており、引き続き原油・ガソリン在庫の減少が確認できれば、これが下値を支えるだろう。一方、クウェートのマールゾウク石油相は、OPEC加盟国と非加盟の産油国による減産延長合意について、カタールが引き続きコミットしていると発言している。

市場では、外交断絶を理由に、減産合意が反故にされるとの懸念で原油相場は下げる場面もあったが、それは杞憂に終わるだろう。47ドル水準で目先の底値を付けた可能性があり、今後はまずは節目の50ドル、さらにテクニカルポイントの52ドルを試す展開になろう。