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投資のヒントがいっぱい!個人投資家インタビュー

これだけは押さえて!株主優待投資:税理士投資家が教える二つの基礎知識

2026/3/19 11:00

 株主優待が目的で株式投資をしている個人投資家の方も多いと思います。しかし、優待品の魅力だけに注目したり、他の方も楽しんでいるから…などの理由で優待投資をしていると、思わぬ落とし穴にはまることも。最低限のことは知った上で取り組むようにしましょう。

目次
  1. 改めて注目される「株主優待」とは
  2. 知っておきたい基礎知識【1】株主優待はどうやったら受け取れるの?
  3. 知っておきたい基礎知識【2】株主優待と配当金との大きな違いは?
  4. 株主優待はあくまでも「インカムゲイン」として考えよう

改めて注目される「株主優待」とは

 皆さんが株式投資をする目的はどのようなものでしょうか? 資産形成のため、という方が多いと思いますが、株主優待を楽しみにしているという個人投資家の方も少なくありません。

 株主優待とは、その名の通り、株主に対して企業の側が「プレゼント」をする制度です。プレゼントの内容は、自社商品だったり、割引券・優待券だったり、お米やQUOカードなどさまざまです。

 株主に対して企業は配当金を支払いますが、これとは別に株主優待という制度を設けている会社が多くあります。

 企業側の目的としては、自社の株式を長期安定的に保有してもらう「安定株主」をより多くつくることで、自社の株価が大きく変動したり、他社に株を買い占められて意図しないM&Aに至ったりすることを防止することにあります。

知っておきたい基礎知識【1】株主優待はどうやったら受け取れるの?

 株主優待をしたことがない方、始めたばかりの方の中には、株主優待はその株を買ったらすぐに受け取れるものだ、と勘違いしている方もいるかもしれません。

 ですが、そうではありません。株主優待を受け取るには条件があります。企業ごとに異なりますが、多くは決算日や中間決算日(決算日の半年後)の時点でその企業の株を保有している株主、という条件がついています。

 一般に決算日の2営業日前までに株を保有しておかなければいけないというルールがあります。例えば3月決算企業で、今年(2026年)3月31日時点の株主に対して株主優待を行う、という条件であれば、3月31日時点の株主名簿に掲載されていなければならないため、3月27日までに目当ての株を買っておく必要があります。一般に決算日の2営業日前までに株を保有しておかなければいけない

 企業によっては、決算日時点で株を保有しているだけでは株主優待の恩恵を受ける条件を満たさず、例えば1年以上継続保有していないと株主優待を受けられない、といったところもあります。

 また最近は保有期間の長短によって優待内容に差をつけているところもあります。1年以上だったり、3年以上継続して保有している株主にはより優遇した内容になったりしています。

 企業によって条件はさまざまですので、ご自身でよく優待内容や条件を確認するようにしてください。

知っておきたい基礎知識【2】株主優待と配当金との大きな違いは?

 株主優待と配当金は、どちらも株主であれば受け取れるものです。ただ、両者には大きな違いがあります。

 例えばA社の1株当たり配当金が50円だとしましょう。

 A社株を100株保有している株主は50円×100株=5,000円の配当金を受け取れます。1,000株保有している株主であれば、50円×1,000株=5万円の配当金を受けとることができます。つまり、保有している株式数に比例して配当金も支払われます。

 一方、株主優待制度はそうなっていないことがほとんどです。

 仮に、A社の株主優待制度が

  • 100株以上保有の株主:3,000円分の割引券
  • 1,000株以上保有の株主:1万円分の割引券

 といった内容になっていた場合、1,000株保有している株主は100株保有している株主の10倍の恩恵を受けることができるはずなのに、3.3倍の恩恵しか受けることができません。

 また、100株保有の株主と900株保有の株主であれば、株数が9倍も違うのに、受け取れる株主優待の内容は同じです。

 このように、株主優待は、相対的に株数が大きい株主は1株当たりの恩恵が小さくなる傾向にあります。

 従って、一つの銘柄に集中して投資するよりは、小さい単位でできるだけ複数の銘柄に分散させるのが、より株主優待の恩恵を高めるためのポイントとなります。

株主優待はあくまでも「インカムゲイン」として考えよう

 実は筆者が投資対象とする銘柄のほとんどは、株主優待制度を設けていません。なぜなら、業績が伸びていて今後もさらに伸びる可能性の高い「成長株」といわれる銘柄の多くが、株主優待をしていないからです。

 企業側も、株主優待をするにも当然ながらコストがかかります。株主優待は、既存の株主にとっては満足度が高まる制度ですが、株主優待にかかるコストは、そのまま社外に流出してしまうので、企業にとって将来の業績向上への種まきとしての効果はありません。

 もし将来の企業成長を第一に考えるのであれば、企業としては、株主優待ではなく、将来の企業業績を高めるための投資に充てたいと考えるのが一般的でしょう。

 対して、株主優待をしている銘柄の業績は、安定はしているものの毎年増収増益が続いている、という状況ではないことが多いです。そのため、成長株に比べれば株価がそれほど大きく上がらない可能性が高いといえます。

 もし、株主優待を重視した株式投資をするのであれば、配当金と同じ「インカムゲイン」を主眼にした投資になる点はよく理解しておいてください。

 逆に、株価が10年で何十倍にもなるような銘柄を見つけて投資したいのであれば、逆に株主優待をしていないような、成長株から投資候補を見つけた方がよいと筆者は思います。

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