※この記事は2022年5月22日に掲載されたものです。
世界の株式市場が下落!投資環境が悪化した時の資産形成はどうするべきか?
2008年9月のリーマンショックと呼ばれた大暴落以降は、株式相場の長期下落相場と呼べる市況に出会うことはありませんでした。チャイナショック、ブレグジットショック、コロナショックとどれも短期間での下落にとどまり、大規模な金融緩和や世界経済の継続した成長もあり、株式相場は右肩上がりといってよい状況が続いていました。
そして、ここ10年程度は株式相場が下がったとしても投資を継続さえしていれば、数カ月もあれば元に戻っていました。「売らずに継続投資」は資産形成の上で最も重要なことと言えますが、資産の評価損が増えていくことに耐えられない投資家は少なくありません。
特に下落相場が数年にわたって続いた場合、「せっかく積み立てた資産が値下がっていくことに耐えられない」「これから投資するお金も減ってしまうのでは…」「こんなことなら預金に置いておけば良かった」など悲観的になってしまうのは仕方ありません。
しかしながら、長期投資で一番大切なことは、途中で相場から降りないことです。ある日急にやってくる下落が予想できないように、調整が終わって上昇相場に戻ってくるタイミングなど誰にもわかりません。
特にここ数年は積立投資で初めて投資をしたという人がたくさんいますが、その人たちにとって初めての長い下落相場となるかもしれません。だからこそ、株安氷河期が来たときに想像しておきたい心構えと投資のポイントをお伝えしたいと思います。
1:数年単位の株式市場の停滞・調整の可能性はあるのか?
2008年9月のリーマンショックで暴落した株式市場が回復して以降は、数年単位の株式市場の調整はありませんでしたが、過去を振り返ると数年間の調整は珍しくありません。世界的にインフレと利上げが行われていることを考えると、可能性は十分あるでしょう。
本来株式相場は景気の影響を受けて4つのサイクルがあるといわれています。
景気を回復させるために政府の金融緩和によるカネ余りを背景に株価が上がる「金融相場」、金融緩和の効果で企業業績が回復しはじめる「業績相場」、緩和によって景気の過熱感や過度なインフレを抑えるために金融引き締めサイクルとなる「逆金融相場」、引き締めによって景気が落ち込んで企業業績も悪化する「逆業績相場」です。
単純に4つのサイクルを繰り返すというわけではありません。政府や中央銀行が目指しているのは、企業業績が上昇しながらも景気がほどよく良い状態(金利・インフレが適正な水準の状態)が続く「適温相場」と呼ばれる業績相場が続くことです。世界の株式市場の中心である米国では、2009年以降は金融緩和を繰り返しつつ適温が続いていました。
そして2022年になり米国では金融緩和から、引き締めへと金融政策がかわりました。これは株式相場のサイクルが変わる大きなきっかけです。これまで10年以上続いていた株式相場とは違うサイクルに入り、停滞・調整がすでに始まっていることを想定しなければいけません。
2:投資は続けるべきか、いったん休むべきか?
私の経験上、投資を継続できなくなる一番の理由は株式相場が下落して損失が大きくなり、不安感から投資をやめてしまうことです。損失が確定してしまえば、投資したお金は減ったままですが、逆にそれ以上損失が膨らむこともないためです。これは積立投資を継続できない人にも当てはまります。
しかし、本来であれば損失が出ているからといって投資をやめるのは悪手です。株式相場を当て続けることは非常に困難であり、株価が上がったり下がったりを当てるような投資は個人投資家がよくやってしまう投資の失敗です。
投資で資産を増やすためには、相場に投資し続けることが最も重要です。いつ上がるか下がるかわからない以上は、投資をいったん休むことはおすすめできません。
とはいえ、投資をしている上で損失が膨らむ不安な感情を無視することもかなり難しいでしょう。大切なお金が減っているのですから当然です。ネガティブな感情に流されないためにどうするかというと、投資する金額とリスク(投資する資産の価格変動)を管理することです。
つまりリスクが高い商品なら金額は少なめにすること、金額が大きいならリスクは低めの商品にすることで、投資した資産価格が変動しても「金額的には」自分が不安な感情に飲み込まれないようにすることです。
株式相場の下落が長引いていても投資は続けるべきです。しかし、前提として自分の資産状況や投資目的にあった投資であることが重要です。投資では「リスク管理」が重要だとよくいわれますが、あわせて自分にとって「適切な金額」で投資をすることも忘れないようにしましょう。



















































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