金相場は小幅安。

米ADPが発表した5月の民間就業者数が市場予想を上回る伸びとなり、6月の米利上げ観測が強まったことが売り材料視された。市場では、6月利上げが確実視されており、ドルを押し上げる材料にはなりづらい。そのため、本日の雇用統計の内容に関係なく、金相場は売られにくい状況が続くと考えられる。

市場の関心はむしろ、年内の追加利上げに焦点が移るだろう。しかし、FRBは資産圧縮を先に進めたいもようであり、インフレ指標が高まらなければ、利上げは6月で打ち止めとなる可能性もある。

資産の圧縮期間中には利上げは見送られる見通しであり、これがドルの上値を抑制し、金相場を支えることになりそうである。

一方、コミー元FBI長官の公聴会での証言が8日に行われるが、これが市場に大きな影響を与えるかに注目することになろう。これ自体が市場を揺るがすような事態に発展するとは考えていないが、今後もトランプ政権に対する疑惑や不透明感は続くだろう。

結果的に、安全資産である金相場の下値を支えることになりそうである。一方、パラジウムが直近高値まで上げている。この動きにぜひ注目しておきたい。

非鉄相場はまちまち。

アルミと銅はしっかりとした動きだが、ニッケルは安値を更新し、8,800ドルまで下げている。亜鉛も下値を割り込んでいる。鉛は辛うじてサポートされているが、動きとしては弱い。ニッケルはインドネシアやフィリピンの供給増を懸念した売りが出ているようである。

民間の中国製造業購買担当者景況指数(PMI)が予想を下回ったことが売り材料視される可能性があるものの、懸念するほどではないだろう。原油相場が戻せば、非鉄相場の押し上げにつながるだろう。

原油はWTIが小幅上昇だったが、ブレントは続落。

主要産油国が世界の供給過剰を拡大させている状況が嫌気された。WTIは米国内の原油在庫の減少が市場予想を上回ったことが材料視されたのを受け小反発した。

米エネルギー情報局(EIA)が発表した米国内の原油在庫は前週比640万バレル減で、市場予想の440万バレル減を大きく上回った。減少は8週連続。ガソリン在庫も夏のドライブシーズンを前に急減した。ロイター調査によるOPECの月間産油量は、減産を免除されているリビアとナイジェリアの供給増により今年初めて増加し、米国のシェールオイル生産量も増加していることから、これらが原油市場では嫌気されている。

市場では、今後の米国内の石油在庫の減少が相当な規模でない限り、原油相場が上昇に転じるとは考えにくいとの声が聞かれる。このように、市場の大方は依然として米シェールオイル増産が上値を抑えるとみている。また、OPECのバーキンド事務局長は、「リビアとナイジェリアにいつ減産を適用するか判断するのは時期尚早」としており、当面は増産が続く可能性があり、これも上値を抑えやすいだろう。

EIA発表の在庫統計では、ガソリン在庫が286万バレル減、ガソリン生産が日量18万バレル増、製油所稼働率は1.5%上昇、製油所処理量は日量23万バレル増だった。オクラホマ州クッシングの原油在庫は75万バレル減だった。

一方、原油輸入は日量99万バレル減、原油生産は日量2万バレル増だった。産油量は再び増加に転じている。一方、協調減産の期間延長が決まった5月25日のOPEC総会では、原油の生産量をさらに1~1.5%削減する案が議論されていたもよう。ただし、最終的には市場の動向を見極める必要があるとして、減産幅の拡大は見送られたという。この減産幅は4月の生産量である日量3,173万2,000バレルをベースに計算すると、約32万~48万バレルに相当する。議論に出席した筋によると、追加減産幅は約30万バレルだったという。