節約・無駄遣いなしでもお金が残らない人へ。資産を増やす人とそうでない人の違いは、収入や意志の強さではなく、ほんの少しの考え方と習慣の差にあります。今回は、たまる人、たまらない人の三つの違いと、大家族FP橋本が実践する、無理なく資産を増やす「仕組みづくり」をお伝えします。
※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の橋本 絵美が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「お金がたまらない人がしている三つの勘違い。あなたの常識が落とし穴となっているかも…」
「余ったらためる」を「先取り貯蓄」に変えよう
「今月は節約を頑張って、余ったら貯金しよう」と考えていませんか? これは、実はお金がたまらない人の典型的な思考パターンです。
「余ったら貯金しよう」と思っても、実際に余ることはほとんどありません。急な出費や人付き合い、子どもの行事、外食…と気づけばお金は消えてしまいます。しかし、これは意志が弱いからではありません。
人間には、目の前にあるお金や時間といったリソースを、あればあるだけ使い切ってしまうという習性があるからです。これをパーキンソンの法則と言います。
法則ですので仕方のないことですが、たまる人はこの習性を攻略するために「余ったらためる」のではなく、「最初に貯蓄を確保」しています。給料が入ったら、生活費を使う前より先に、決めた金額を貯蓄するのがたまる人の特徴です。
ここで大切なのは金額の大小ではなく、お金を使う、ためる順番です。先にためるという仕組みさえつくれば、収入が多くなくても、また意志の力に頼らなくても自然とお金はたまります。逆に、この順番を変えない限り、収入が増えたとしても貯金は増えません。
「世間」基準ではなく、「自分」基準に
お金がたまらない人ほど、みんなはどうしているかという世間を基準に家計を考えがちです。周囲の話、SNS、ネット記事、平均データを見て「世間的にはこれくらいが普通」「周りもやっているからうちも」という判断で支出を決めてしまいます。しかし、この世間基準の考え方こそが、お金がたまらない原因になっています。
なぜなら、家庭の収入、家族構成、価値観、将来設計は一つとして同じものはないからです。それにもかかわらず世間と比べると、「うちは足りない」「もっとかけるべきかも」「削るのは恥ずかしい」と思ってしまい、必要以上にお金を使う方向へ引っ張られてしまいます。
一方、たまる人は判断基準が常に自分たちの家庭にあります。「わが家にとって大切なものは何か」「何にお金をかけたいのか」「何はかけなくても満足できるのか」という「わが家の基準」「わが家の優先順位」を明確に持っています。
教育費を最優先にする家庭もあれば、住環境を重視する家庭、旅行や体験を大切にする家庭もあります。お金がたまらない家庭ほど、世間の正解を探し続けますが、お金がたまる家庭は、自分たちで正解を決めています。
たまる人は「意志」ではなく「仕組み」で資産を増やし続ける
たまる人とたまらない人の最大の違いは、力の使い方にあります。
たまらない人ほど、お金をためるために「今月こそ家計簿を完璧につける」「外食を我慢する」といった、意志の力を使おうとします。しかし、仕事で疲れている時やストレスがたまっている時に、意志の力で自制心を保ち続けるのは至難の業です。結局、続かずリバウンドしてしまうのが典型的な失敗パターンです。
一方、たまる人は意志ではなく、仕組みの力を使います。NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)の積み立て設定をして毎月自動的に買いつけが行われるようにする。スマホ代を根本的に下げるために格安SIMに変更する。一度この設定さえしておけば、家計は自動的に節約でき、お金は着実に増えていきます。
資産形成は、長い道のりです。根性で走り続けるのではなく、自動運転の仕組みをつくるという発想の転換こそが、長期にわたって資産を増やし続けるための最強の武器となります。
大家族FP橋本が子ども6人でもたまるワケ
「子どもが6人もいるのにどうやって貯金してるんですか!?」とよく聞かれます。確かに、日々の食費や教育費のボリュームはすさまじく、無計画に暮らしていたらお金はいくらあっても足りません。そんな怒涛(どとう)の毎日を送る橋本家だからこそ、今回お伝えした「三つの違い」を徹底的に実践しています。
まず実践しているのは、究極の先取り貯蓄です。子どもの進路に合わせたライフプランを作成し、必要な金額を逆算します。
この必要金額を、給料が入るとNISA、iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)での積立投資、生命保険、先取り貯蓄へと、自動的に資金が別の場所へ移るよう設定しています。家計管理から自分の意志と労力を完全に排除し、残ったお金は使い切ってOKという状況を強制的につくっているのです。
また、支出の判断には明確な「橋本家基準」があります。例えば、車を持たないという選択です。世間一般では大家族=大型ミニバンが当たり前かもしれませんが、わが家では維持費や利用頻度をてんびんにかけ、あえて車は持っていません。移動は自転車と公共交通機関で十分と判断しています。
周囲の「普通」に流されず、自分たちが納得できる形にお金を集中させています。車を持たないだけで年間50万円は節約できているのではないかと思います。
さらに、これらを継続させるための仕組みも工夫しています。基本は自動先取り貯蓄ですが、日々の支出は「紙一枚家計管理」で予算を立て、使うカードを用途ごとに分けることで、出口の管理もシンプルにしています。予算を立ててから使う流れをルーティン化することで、使いすぎを未然に防いでいます。
6人の育児と家事、仕事もあるので、毎日家計簿と格闘する時間も気力もありません。だからこそ、根性に頼らず「システム」に任せています。この合理的な仕組みがあるからこそ、大家族でも心の余裕を持って資産を増やし続けることができています。
まとめ
たまる人とたまらない人の違いは、ほんの少しの考え方と習慣の差ということがお分かりいただけたでしょうか。たまる人になるために必要なことは、収入が高いことでも意志の力が強いことでもありません。必要なのは仕組みづくり。今日から一つずつ、自分の家計に合ったたまる仕組みを整えていきましょう。
お金がたまらない人がしている三つの勘違い。あなたの常識が落とし穴となっているかも…
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