先週は衆議院選での高市自民党勝利を先取りして日本株は重厚長大産業を中心に株価が急騰。一方、AIの台頭による「ソフトウエアの死」懸念が広がった米国株はIT関連株が急落しました。今週は自民党の歴史的大勝で終わったことを受けて、高市政権の「新たな国づくり」に沿った日本株の全面高に期待が持てそうです。
今週のトピック:日本企業の決算発表がピークに!米国の1月雇用統計、CPIの発表
| 日付 | イベント |
|---|---|
| 2月8日(日) | ・衆議院選で自民党が300議席超を獲得して歴史的大勝! |
| 2月9日(月) | ・住友金属鉱山(5713)、古河電気工業(5801)などが2025年10-12月期決算発表 |
| 2月10日(火) | ・IHI(7013)、ホンダ(本田技研工業:7267)など305社が決算発表 ・米国で12月小売売上高 |
| 2月11日(水)祝日 | ・日本は建国記念の日で休場 ・延期された米国の1月雇用統計 |
| 2月12日(木) | ・INPEX(1605)、キオクシアHD(285A)、クボタ(6326)、ソフトバンクG(9984)など441社が決算発表 ・米国で1月中古住宅販売件数 ・米国でアプライド・マテリアルズ(AMAT)が決算発表 |
| 2月13日(金) | ・三井金属(5706)、ゆうちょ銀行(7182)、東京海上HD(8766)など910社が決算発表 ・米国の1月CPI |
・高市自民党が衆議院選挙で300議席を上回る大勝! 改憲、核保有、対中国強硬路線など日本の歴史的転換点の到来に株式市場の反応は!?
・日本企業の2025年10-12月期決算がピークに! 業績相場で幅広い銘柄に買いが入る!
・AIの普及でソフトウエア産業を絶滅するかもしれない懸念がくすぶり、マイクロソフト(MSFT)などIT株の乱高下が今週も続く!?
・11日(水)、延期された米国の1月雇用統計、13日(金)には1月消費者物価指数(CPI)が発表。雇用が停滞し、物価が落ち着くようなら利下げ期待で米国株は反転上昇へ?
2月9日(月)の日経平均
選挙明けの始値は前営業日比877円高の5万5,130円で続伸スタート。自民党大勝の影響を受け一時3,000円超高となる5万7,000円台になりました。後場に入り、前営業日比2,240円高の5万6,000円近辺で推移をしています。(2月9日12時時点)
今週のマーケット:高市自民党大勝で日本株急騰!材料出尽くし懸念を払しょくして日経平均6万円台へ!?
2月8日(日)の衆議院選挙は自民党が300議席超を獲得する歴史的大勝となりました。
すでに先週から自民党大勝を織り込んで日本株は全面高でしたが、予想を超える圧勝劇がポジティブサプライズとなり、今週、日経平均株価が6万円の大台に乗っても決しておかしくない情勢です。
政権基盤が盤石になった高市早苗首相がフリーハンドで積極財政や危機管理投資を進められる期待感から「新たな(強い)国づくり」のためのインフラ、防衛株、資源株、原発関連株が相場の主役になりそうです。
高市首相がある程度の円安、金利上昇、物価高を容認する姿勢であることから、円安で潤う自動車株、金利上昇や株高の恩恵を受ける銀行・証券株、物価高で業績向上が見込める内需株など、日本株が全面高になる可能性も高いでしょう。
衆議院選挙では自民党、日本維新の会を合わせた与党で憲法9条の改憲発議に必要な3分の2の議席を獲得したことから、少し気が早いものの、改憲や核保有が株式市場の有力テーマになるかもしれません。
少なくとも高市銘柄といえる東洋エンジニアリング(6330)などレアアース関連株、助川電気工業(7711)など核融合関連株、FFRIセキュリティ(3692)などセキュリティ関連株も再び勢いづきそうです。
むろん、先週の日経平均株価(225種)は世論調査の高市自民党勝利予想を織り込んで、前週末比930円(1.75%)高の5万4,253円まで上昇。
今週は材料出尽くしの下げに見舞われるという見方もあります。
その場合は、高市政権の対中国強硬路線がさらに加速する見通しから、中国市場でビジネスを展開する企業やインバウンド(訪日外国人)関連株が売られる恐れもあるでしょう。
また、高市首相の積極財政による財政悪化懸念で10年国債の金利は27年ぶりの2.23%台で高止まりしています。
さらに金利が上昇するようだと、借入金負担の大きい国内の不動産投資信託(J-REIT)や不動産株、長期国債の含み損拡大で保険株、地銀株が下落する可能性もあります。
ただ、歴史的な衆院選勝利で高市政権には、急変する債券市場や為替市場に対処する政治的余裕が生まれたのも確か。一部で危惧されている「日本売り」が加速する可能性は少ないと思われます。
今回の高市自民党圧勝劇は、2005年9月の小泉郵政解散後の郵政民営化相場、2012年12月の衆院選後に始まった第2次安倍政権のアベノミクス相場と匹敵するほど、息の長い上昇相場をもたらしそうです。
先週は日経平均が週間で1.75%の上昇だったのに対して、より重厚長大産業の影響力が強い東証株価指数(TOPIX)は前週末比3.72%も上昇。
今週は9日(月)にAIデータセンター関連の古河電気工業(5801)、10日(火)に防衛関連のIHI(7013)、12日(木)に農業AI化が期待されるクボタ(6326)、13日(金)にはゆうちょ銀行(7182)、東京海上ホールディングス(8766)といった金融株など、最多の910社が2025年10-12月期の決算を発表します。
株価が割安な重厚長大産業の好業績株が急騰して、「高市トレード2.0」のさらなる加速に貢献しそうです。
米国発「ソフトウエアの死」暴落をAI向け電力株が救う矛盾!今週もAI株二極化が続く?
米国では先週、米国の新興人工知能(AI)企業アンソロピック(非上場)の画期的なAIサービスの登場で、インターネット上でソフトやアプリの提供を行うソフトウエア・アズ・ア・サービス(SaaS)企業の株価が急落。
「ソフトウエアの死」「ソフトウエア・アルマゲドン(最終戦争)」という言葉が株式市場の流行語になりました。
6日(金)には多少反発したものの、業務用ソフト「Word」「Excel」など世界的に使われているマイクロソフト(MSFT)が前週末比6.8%安、データベース世界最大手のオラクル(ORCL)が13.0%安、顧客管理ソフトのセールスフォース(CRM)が9.9%安と急落。
アンソロピックが開発した「Claude Cowork(コワークは協業の意味)」には、話し言葉で指示文を打つだけで、AIがパソコン内のソフトウエアを使って資料作成やデータ分析を自動で行ってくれるプラグインが組み込まれています。
この技術が普及すると、1人1アカウントというソフトウエア業界の課金モデルが崩れるという懸念が広がったことが急落の原因でした。
ハイテク株の集まるナスダック100指数からは3日(火)、4日(水)の2日間で時価総額5,500億ドル(約8.6兆円)分が消失しました。
しかし6日(金)にはソフトウエア産業に対する過度な懸念が和らぎ、ナスダック100も反転上昇。
週間での下落率は前週末比1.87%まで縮小しましたが、今後も米国ソフトウエア企業への売り圧力は根強く残りそうです。
その一方、世界一の建機メーカー・キャタピラー(CAT)はAIデータセンター向け発電機事業の急成長ぶりに期待が集まり、前週末比10.5%も上昇。
同社が組み入れ銘柄の一つであるダウ工業株30種平均は6日(金)、5万ドルの大台を初めて突破しました。
マイクロソフトだけでなく、アマゾン・ドット・コム(AMZN)が12.0%安となるなど、AIデータセンター建設に巨額資金を投資する米国巨大IT企業の収益性に対する疑問がくすぶり続けています。
一方で「無用の長物」になるかもしれないAIデータセンター向け巨額投資で潤う半導体メーカーのエヌビディア(NVDA)は6日(金)、前日比7.9%高と急反発(週間では3.0%安)。
AI株の矛盾に満ちた二極化が今週、どこまで進むかが注目されそうです。
先週、6日(金)には米国トランプ政権とイランの外交団がイランの核開発停止について協議したものの、合意には至らず。
今週中も協議が続く見通しですが、交渉がまとまらない場合、米国がイランを再攻撃する可能性もあるため、先週同様、原油高で潤う資源株の上昇が乱高下相場の下支え役になりそうです。
今週のマーケット:自民圧勝、日本株全面高に期待!米AI株二極化の行方は?
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